令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.23は、建築物等の雷保護システムに関する用語として、日本産業規格(JIS)上、最も関係のないものを選ぶ問題です。
この問題は、雷保護システムが何を守るための仕組みかを分かっているかを問うものです。JISの雷保護システムは、建築物を守るためのものです。
選択肢には、建築物ではなく送電線を守るための言葉が1つ混ざっています。
正解:選択肢1(架空地線)
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| 選択肢 | 用語 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 架空地線 | 送電線を雷から守る電線。建築物の雷保護システムの用語ではない |
| 2 | 等電位ボンディング | 内部雷保護システムの手段。関わる |
| 3 | 保護角法 | 受雷部の配置を決める方法。関わる |
| 4 | 接地極 | 接地システムを構成する。関わる |
最も関係がないのは選択肢1です。
雷保護システムは、外部雷保護システムと内部雷保護システムの2つでできています。
外部雷保護システム=受雷部システム+引下げ導線システム+接地システム
落ちた雷を受け止めて、大地へ流す
内部雷保護システム=等電位ボンディング+安全離隔距離
建物の中で雷の電磁的な影響を減らす
選択肢4の接地極は、外部の接地システムをつくる部品です。選択肢3の保護角法は、受雷部をどこに置けば建物が守られるかを決める方法で、ほかに回転球体法・メッシュ法があります。選択肢2の等電位ボンディングは内部の中心となる手段です。
これに対して架空地線は、送電線の一番上に張る電線です。雷を先に受けて鉄塔から大地へ流し、下にある電力線に落ちないようにします。守る相手が建築物ではなく送電線なので、JISの建築物等の雷保護システムには出てきません。
この形の問題は、混ざるものを変えて繰り返し出ています。
平成28年度 2級 学科試験(後期)No.26(正答は選択肢3)
建築物等の外部雷保護システムに関する用語として、関係のないもの
1.回転球体法 2.保護レベル 3.開閉サージ 4.水平導体
平成30年度 2級 学科試験(後期)No.26(正答は選択肢4)
建築物等の外部雷保護システムに関する用語として、関係のないもの
1.水平導体 2.保護角法 3.保護レベル 4.開閉サージ
2年とも答えは開閉サージです。これは遮断器の開閉で生じる過電圧で、雷とは別の原因のもの。回転球体法・保護レベル・水平導体・保護角法は、いずれもJISの雷保護システムの用語だと確かめられます。
混ぜられるのは「電気の言葉だが、雷から建物を守る話ではないもの」です。今回の架空地線も、平成28年度・平成30年度の開閉サージも、この形に当てはまります。
外部雷保護システムは何で構成されるか。
受雷部システム、引下げ導線システム、接地システムの3つです。
架空地線が雷保護システムの用語でないのはなぜか。
架空地線は送電線を雷から守るために鉄塔の頂部に張る電線で、守る相手が建築物ではないためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月