令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.22は、高圧の電路に使用する高圧ケーブルの太さを選定する際の検討項目として、最も関係のないものを選ぶ問題です。
この問題は、ケーブルの太さが何で決まるかを分かっているかを問うものです。太さは、導体が熱で傷まないかで決まります。
選択肢のうち3つは、大なり小なり導体を熱で焼く電流です。1つだけ、太さを決める話に入ってこないものが混じっています。
正解:選択肢3(地絡電流)
> この論点をやさしく解説:主遮断装置のCB形とPF・S形は何が違うのか?受電設備容量の限度で分かれる
| 選択肢 | 項目 | 太さとの関わり |
|---|---|---|
| 1 | 許容電流 | 常時流す電流で熱くなりすぎない太さが要る。関わる |
| 2 | 短絡電流 | 短絡した一瞬の大電流に耐える太さが要る。関わる |
| 3 | 地絡電流 | 小さいので太さを左右しない。最も関係がない |
| 4 | 主遮断装置の種類 | 遮断までの時間が変わり、短絡時に耐える太さも変わる。関わる |
最も関係がないのは選択肢3です。
ケーブルの太さは、導体に流れる電流でどれだけ発熱するかで決まります。太いほど電流が流れても熱くなりにくく、細いと同じ電流でも絶縁体が傷む温度まで上がります。
そこで、太さを決めるときは2つの電流を見ます。
常時の熱:許容電流。ふだん流す電流でケーブルが定められた温度を超えないか
一瞬の熱:短絡電流。短絡が起きてから遮断されるまでの短い時間に、導体が耐えられるか
選択肢4の主遮断装置の種類が関わってくるのは、この「遮断されるまで」の長さが装置で変わるからです。遮断が遅い装置なら、同じ短絡電流でも熱が長く加わるので、太い導体が必要になります。
これに対して地絡電流は、大地へ漏れる電流です。高圧の配電系統では大地との間に大きな電流が流れる回路ができておらず、地絡電流は数A程度にとどまります。
ケーブルを焼くだけの熱にならないので、太さを決める計算に地絡電流は出てきません。地絡電流が関わるのは、地絡継電器の整定値を決めるときなど、検出する側の話です。
「関係のないもの」を選ぶ問題では、選択肢の中で1つだけ質が違うものを探します。ここでは、許容電流・短絡電流・主遮断装置の種類の3つが「導体の発熱」でつながっており、地絡電流だけがそこから外れています。
高圧ケーブルの太さを決めるとき、どんな電流を見るか。
常時流す許容電流と、短絡したときの短絡電流です。どちらも導体の発熱に関わります。
主遮断装置の種類が太さに関わるのはなぜか。
装置によって短絡電流を遮断するまでの時間が変わり、導体に加わる熱の量が変わるためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月