令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.30は、電車線の架設方式のうち、架空単線式に該当する方式として、不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、架空単線式が「上に1本張る」方式だと分かっているかを問うものです。引っかけの核心は、上に張らない方式を1つだけ混ぜている点にあります。
サードレール式は線路のわきに置くので、架空ではありません。
正解:選択肢4
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| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 適当 | ちょう架線からハンガでトロリ線をつるす。高速区間で使う |
| 2 | 適当 | トロリ線を直接張る。低速の路面電車などで使う |
| 3 | 適当 | アルミの剛体にトロリ線を取り付ける。トンネル内で使う |
| 4 | 不適当 | 線路のわきに第三のレールを置く。上に張らないので架空でない |
不適当なのは選択肢4です。
電車へ電気を送る方法は、上から取るか下から取るかでまず分かれます。
| 大きな分け方 | 電気を取る所 | 含まれる方式 |
|---|---|---|
| 架空単線式 | 車両の上(パンタグラフ) | カテナリちょう架式・直接ちょう架式・剛体ちょう架式 |
| 第三軌条方式 | 車両の横下(集電靴) | サードレール式 |
サードレール式が生まれた理由は、トンネルを小さく掘るためです。
サードレール式の考え方
地下鉄はトンネルを掘る費用が大きい
↓
架線とパンタグラフの分だけ天井を高くする必要がある
↓
電気を線路のわきから取れば、その高さが要らない
↓
トンネルの断面を小さくできる
ただし、電気の通ったレールが地面の高さにあるので、線路内に人が立ち入れません。踏切をつくれず、駅のホームにも注意が要ります。
架空単線式の3つは、トロリ線をどう支えるかで分かれます。
3つの支え方
直接ちょう架式=トロリ線だけを張る
↓ 速く走ると波打って離線する
カテナリちょう架式=ちょう架線でつるし、高さをそろえる
↓ 高速でも安定して電気を取れる
剛体ちょう架式=曲がらない剛体に取り付ける
断線しても垂れ下がらない。トンネル向き
剛体ちょう架式がトンネルで使われるのは、たるみが出ないので天井の高さを抑えられるからです。名前は「ちょう架」でも、上から吊るというより固定に近い形になります。
サードレール式を採用する利点と欠点は何か。
利点はトンネルの断面を小さくできることです。欠点は電気の通ったレールが地面の高さにあるため、線路内に人が立ち入れず踏切をつくれないことです。
カテナリちょう架式が高速区間で使われるのはなぜか。
ちょう架線からハンガでトロリ線をつるして高さをそろえるためです。直接ちょう架式のようにたるみで波打つことがなく、離線しにくくなります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月