令和4年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.20は、配電系統の電圧調整に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、電圧調整の方法が3つに整理できることを分かっているかを問うものです。タップを変える、無効電力を足し引きする、線路に電圧を足すの3つです。
抵抗を入れて電流を絞るのは、この中に入りません。
正解:選択肢3(直列抵抗器を用いた電流の調整)
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| 選択肢 | 方法 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ステップ式自動電圧調整器 | 適当。線路の途中で電圧を上げ下げする |
| 2 | 負荷時タップ切換変圧器 | 適当。変電所の送り出し電圧を変える |
| 3 | 直列抵抗器で電流を調整 | 不適当。損失が出るだけ |
| 4 | 静止形無効電力補償装置 | 適当。無効電力で電圧を上下できる |
最も不適当なのは選択肢3です。
引っかけの核心は、抵抗を直列に入れれば確かに電圧は下がるところです。理屈としては間違っていません。
問題は下がった分がすべて熱になることです。電力を届けるための系統で、途中に捨てる場所を作ることになります。
| 方法 | どこで | 代表する機器 |
|---|---|---|
| タップを変える | 変電所 | 負荷時タップ切換変圧器 |
| 線路に電圧を足す | 配電線の途中 | ステップ式自動電圧調整器 |
| 無効電力を足し引き | 系統に並列 | 電力用コンデンサ、分路リアクトル、静止形無効電力補償装置 |
3つとも電力を捨てずに電圧だけを動かします。タップは巻数の比を変えるだけ、無効電力は往復するだけで消費されません。
直列抵抗器はこれと違い、電流が流れるかぎり I²R の損失を出し続けます。しかも負荷が変われば電圧降下も変わるので、狙った値に保つこともできません。
選択肢1のステップ式自動電圧調整器は、配電線が長くて末端の電圧が下がるときに、途中に置いて持ち上げる装置です。段階的にタップを切り替えます。
選択肢4の静止形無効電力補償装置は、コンデンサやリアクトルを半導体で高速に切り替えます。機械的な接点が無いので、素早く連続して調整できます。急に変わる負荷に追従できるのが強みです。
直列抵抗器が電圧調整に使えないのはなぜか。
下がった分がすべて熱になるからです。損失を出し続けるうえ、負荷が変われば電圧降下も変わるので狙った値に保てません。
静止形無効電力補償装置の強みは何か。
半導体で切り替えるため機械的な接点が無く、素早く連続して調整できることです。急に変わる負荷に追従できます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月