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令和4年度(後期)2級電気工事施工管理技士 No.17を解説、間隔を保つスペーサ

令和4年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.17は、架空送電線路に関する記述に該当する機材を選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、多導体の電線どうしの間隔を保つ部品を知っているかを問うものです。名前のとおり間(スペース)を作るためのものです

ほかの3つは、振動を抑える・つかむ・重りを付けるための部品です。

正解:選択肢1(スペーサ)

> この論点をやさしく解説:アーマロッドとダンパの違いは?架空送電線路の機材の役割を整理

> この論点をやさしく解説:電線の張力を大きくすると振動は防げるか?現象で扱いが逆になる

各選択肢の正誤

選択肢 機材 はたらき
1 スペーサ 多導体の電線相互の間隔を保つ
2 ダンパ 電線の振動を吸収する
3 クランプ 電線を支持物に固定する金具
4 カウンターウエイト がいし装置に付ける重り。風での振れ上がりを抑える

正しいのは選択肢1です。

選択肢1のポイント(正解の求め方)

多導体は、1相を数本の電線に分けて張る方式です。数十センチ離して束ねることで、見かけの太さを増やしてコロナ放電を抑えます。

ところが、この電線どうしは近づこうとする力を受けます。同じ向きに電流が流れている導体の間には吸引力がはたらくためです。ふだんの負荷電流では問題になりませんが、短絡すると電流が桁違いに大きくなり、力も一気に増します。

強風でもばたついて接近します。くっついてしまえば多導体の意味がなくなり、こすれて電線も傷みます

そこで一定の間隔ごとにスペーサを入れ、電線どうしを決まった距離に保ちます。問題文の「電線相互の間隔を保持する目的」がそのまま名前になっています。

ほかの3つを見ておきます。

選択肢2のダンパは振動対策の部品です。微風で電線が上下に細かく振れる微風振動が続くと、支持点の付近で電線が疲れて切れます。ダンパはおもりとダンパ線で振動のエネルギーを吸収します。

選択肢3のクランプは電線をつかんで支持物に留める金具です。間隔を保つのではなく、固定するための部品です。

選択肢4のカウンターウエイトは、がいし装置に取り付ける重りです。風が吹くとがいし連が振れ上がり、電線と鉄塔の距離が近づいて絶縁が保てなくなることがあります。重りを付けて振れ上がりを抑えます。

4つを目的で並べ直すと、こうなります。

防ぎたいこと 使う機材
多導体の電線どうしの接近・接触 スペーサ
微風振動による電線の疲労断線 ダンパ
風によるがいし連の振れ上がり カウンターウエイト

覚え方

  • スペーサ=多導体の間隔を保つ。短絡時の電磁吸引力と強風に備える
  • ダンパ=微風振動を吸収して疲労断線を防ぐ
  • カウンターウエイトはがいし連の振れ上がり対策

理解度チェック

Q.

多導体にスペーサを付けるのはなぜか。

短絡電流による電磁吸引力や強風で電線どうしが接近・接触するのを防ぐためです。くっつくと多導体の効果が失われ、電線も傷みます。

Q.

ダンパは何を防ぐ部品か。

微風振動です。振動が続くと支持点付近で電線が疲労して断線するため、おもりとダンパ線でエネルギーを吸収します。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和4年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(後期)問題」「同 正答肢」
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