令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.76は、地中電線路の施工に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、地中に敷いたケーブルが熱で伸び縮みすることへの手当てを問うものです。洞道内のスネーク敷設、マンホール内のオフセット、傾斜地での滑落防止、水平屈曲部での引入れ方の4つが並びます。
引っかけの核心は1点、滑落を止めるのに使う金具はどれかです。金具の名前と役目が入れ替えられています。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
> この論点をやさしく解説:光ファイバケーブルの施工とは?接続・通線・敷設の決まりを整理
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 洞道内はスネーク敷設とし、伸縮を逃がすため変曲点で拘束する |
| 2 | ○(正しい) | マンホール内にオフセットを設け、金属シースの疲労を防ぐ |
| 3 | ×(誤り) | プーリングアイは引入れ用の金具。滑落防止に使うものではない |
| 4 | ○(正しい) | 水平屈曲部があるときは、屈曲部に近い方のマンホールから引き入れる |
熱伸縮への手当てを述べた3肢のうち、道具を取り違えた選択肢3が答えです。
プーリングアイは、ケーブルの先端に取り付けて引っぱるための金具です。管路に通すとき、ワイヤをここに掛けて引き入れます。役目は敷設のときの引張りで、敷き終わったあとに何かを支えるものではありません。
傾斜地の管路では、温度が上がってケーブルが伸びるたびに、自重で下へずり落ちようとします。これを止めるには、管路口でケーブルを掴んで動きを抑える部品が要ります。スプリング方式のストッパのように、伸縮を吸収しながら滑りを止めるものを使います。
この肢は令和2年度1級No.67・令和5年度1級No.79でも答えでした。さらに平成26年度1級No.67では、同じ場面にスプリング方式のストッパを取り付けた記述が正しい肢として並んでいます。引くための金具か、止めるための金具かで見分けます。
傾斜地の管路でケーブルの滑落を防ぐには何を使うか。
上端側の管路口にスプリング方式のストッパなど、ケーブルを掴んで動きを抑える部品を取り付けます。プーリングアイは引入れ用の金具で、この用途には使いません。
管路の途中に水平屈曲部があるとき、どちらから引き入れるか。
屈曲部に近い方のマンホールからです。屈曲部までの直線が短いほど、そこに達するまでの引入張力が小さくなります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月