令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.56は、法令に基づく申請書、届出書等に関する問題です。この問題は施工管理法の応用能力問題で、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、工事で出す届出が、どの法律に基づいて誰あてに出すものかを問うものです。道路占用許可申請書、エレベーター設置届、航空障害灯の届出、保安規程届出書、主任技術者選任届出書の5つが並びます。
引っかけの核心は1点、航空障害灯の届出を受け取るのはどこかです。名前の似た役所を当てているだけで、法律の側は入れ替わっていません。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
> この論点をやさしく解説:保安規程と工事計画の違いは?届出・認可の時期と場面を整理
> この論点をやさしく解説:事業用電気工作物と自家用電気工作物は何が違うのか?電気事業法の区分を条文で整理
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 道路占用許可申請書は道路法に基づき道路管理者へ出す。道路を占用する側の手続 |
| 2 | ○(正しい) | エレベーター設置届は労働安全衛生法に基づき所轄労働基準監督署長へ出す |
| 3 | ×(誤り) | 航空障害灯の届出先は地方航空局長。地方整備局長ではない |
| 4 | ○(正しい) | 受電電圧6kVの需要設備は自家用電気工作物。保安規程届出書を産業保安監督部長へ出す |
| 5 | ○(正しい) | 工事用の移動用発電設備も自家用電気工作物。主任技術者選任届出書を産業保安監督部長へ出す |
選択肢3だけが、法律と届出先の組合せがつながっていません。
航空障害灯と昼間障害標識は、航空機から見て障害になる高い物件に付ける灯火と標識です。設置したときは航空法施行規則第二百三十八条に基づいて届け出ますが、その窓口は地方航空局長です。
国土交通省航空局の「航空障害灯/昼間障害標識の設置等に関する解説・実施要領」でも、届出書の提出先として航空局長・地方航空局長が示されています。同要領は全134ページありますが、そのどこにも地方整備局という語は出てきません。
地方整備局は道路・河川・港湾・営繕などを所管する部局で、航空の届出は扱いません。選択肢3は、法律を航空法と正しく書きながら、宛先だけを名前の似た別の役所にすり替えています。航空の届出は航空局、と押さえれば迷いません。
航空障害灯を設置したときの届出は、どこへ出すか。
地方航空局長です。航空法施行規則第二百三十八条に基づく届出で、国土交通省航空局が窓口になります。地方整備局は航空の届出を扱いません。
保安規程届出書と主任技術者選任届出書の提出先はどこか。
どちらも管轄する産業保安監督部長です。電気事業法に基づき、自家用電気工作物を設置する者が出します。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月