令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.82は、電気工事業に関する記述として、「電気工事業の業務の適正化に関する法律」上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、帳簿の保存期間を覚えているかを問うものです。記載の日から5年間です。
3年間ではありません。
正解:選択肢2(記載の日から3年間保存)
> この論点をやさしく解説:一般用だけの営業所に検電器は要るのか?電気工事業法が営業所ごとに求めるものを分ける
> この論点をやさしく解説:事業用電気工作物と自家用電気工作物は何が違うのか?電気事業法の区分を条文で整理
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 登録の有効期間は5年 | 定められている |
| 2 | 帳簿を3年間保存 | 5年間。定められていない |
| 3 | 特定営業所となったら2週間以内に選任 | 定められている |
| 4 | 通知電気工事業者は開始10日前までに通知 | 定められている |
定められていないのは選択肢2です。
引っかけの核心は、3年という保存期間が他の法令では実在するので、通してしまうところです。電気工事業の帳簿は5年間です。
電気工事業の業務の適正化に関する法律 第26条(帳簿の備付け等)
電気工事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その営業所ごとに帳簿を備え、その業務に関し経済産業省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
法律には「経済産業省令で定めるところにより」とあり、具体的な期間は施行規則で5年間と定められています。記載する事項も規則で決まっていて、注文者の氏名、工事の種類と場所、施工年月日、主任電気工事士等の氏名、配線図、検査結果などです。
5年としているのは、後から不具合が出たときに、誰がいつどう施工したかをたどれるようにするためです。電気工事の不具合は年月が経ってから現れることがあります。
選択肢1の登録の有効期間5年は、建設業の許可と同じ長さです。期間が過ぎる前に更新の登録を受けます。
選択肢3の主任電気工事士は、一般用電気工作物の工事を行う営業所に置く人です。第一種電気工事士か、第二種電気工事士で3年以上の実務経験がある人から選びます。営業所が特定営業所になったときは、期限内に選任します。
選択肢4の通知電気工事業者は、自家用電気工作物に係る電気工事だけを行う事業者です。登録ではなく通知で足り、事業を開始しようとする日の10日前までに通知します。
| 区分 | 手続き | 扱う工事 |
|---|---|---|
| 登録電気工事業者 | 登録(5年) | 一般用電気工作物を含む |
| 通知電気工事業者 | 通知(10日前まで) | 自家用電気工作物のみ |
一般用電気工作物は一般家庭の設備で、使う人が電気の知識を持っていないことが前提です。だから登録という重い手続きにして、主任電気工事士も置かせます。自家用だけなら扱う側に電気主任技術者がいるので、通知で足ります。
電気工事業者の帳簿は何年間保存するか。
記載の日から5年間です。後から不具合が出たときに施工の記録をたどれるようにするためです。
登録電気工事業者と通知電気工事業者の違いは何か。
一般用電気工作物を扱うなら登録、自家用電気工作物だけなら通知です。通知は事業開始の10日前までに行います。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月