令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.43は、道路照明の用語に関する記述として、「道路照明施設設置基準」上、最も不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、グレアが2つに分かれることを分かっているかを問うものです。見えにくくするのが視機能低下グレア、不快に感じさせるのが不快グレアです。
選択肢3は不快グレアの説明になっています。
正解:選択肢3(視機能低下グレアとは心理的な不快感を与えるまぶしさ)
> この論点をやさしく解説:道路照明の用語とは?グレア2語の入れ替えと数値の向きを整理
| 選択肢 | 用語と説明 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 平均路面輝度=視点から見た路面の平均輝度 | 輝度の定義。適当 |
| 2 | 誘導性=道路の線形を明示する | 定義どおり。適当 |
| 3 | 視機能低下グレア=心理的な不快感 | それは不快グレア。不適当 |
| 4 | 輝度均斉度=総合均斉度と車線軸均斉度 | 2種類の内訳。適当 |
不適当なのは選択肢3です。
引っかけの核心は、まぶしいと不快なので、どちらの言葉でも当てはまりそうに見えるところです。用語は何が起きるかで分かれています。
| グレアの種類 | 何が起きるか |
|---|---|
| 視機能低下グレア | 視野内に高輝度の光源があり、対象物の見え方が低下する |
| 不快グレア | 見えなくはならないが、心理的に不快に感じる |
視機能低下グレアは実際に物が見えにくくなるので、道路照明では安全に直結します。運転者が前方の障害物や歩行者を見落とす危険があるからです。
令和3年度 No.46には「視機能低下グレアは、視野内に高輝度の光源が存在することによって、対象物の見え方を低下させるものをいう。」という選択肢があり、これは誤りとされませんでした(公表正答は1)。正しい定義は「見え方を低下させるもの」です。
そのとき誤りとされた選択肢1は「平均路面輝度は、灯具から照射される光が、その目的とする照明対象の単位面積当たりに入射する光束をいう。」でした。これは照度の定義です。輝度は、そこから目に向かってどれだけ光が返ってくるかを表す量なので、別のものです。
今回の選択肢1は「運転者の視点から見た路面の平均輝度」と書かれていて、視点から見たときの明るさになっています。道路照明で輝度を使うのは、運転者が見ているのが路面から返ってくる光だからです。
選択肢2の誘導性は、灯具の並びそのものが道路の先の形を教えてくれる働きです。カーブの先に灯具が並んでいれば、道が曲がっていることが遠くから分かります。令和3年度 No.46でも正しい選択肢として置かれていました。
選択肢4の輝度均斉度は、明るさのむらの程度です。2つに分かれます。
| 均斉度 | 左右するもの |
|---|---|
| 総合均斉度 | 路面上の対象物の見え方 |
| 車線軸均斉度 | 前方路面の明暗による不快の程度 |
車線軸均斉度が悪いと、走っている間に明るい場所と暗い場所が交互に現れます。目が慣れる暇がなく、疲れます。この内訳も令和3年度 No.46に同じ文で正しい選択肢として出ていました。
視機能低下グレアとはどういうまぶしさか。
視野内に高輝度の光源があることで、対象物の見え方が低下するまぶしさです。心理的な不快感を与えるのは不快グレアです。
輝度均斉度の2つの内訳は何か。
総合均斉度と車線軸均斉度です。前者は対象物の見え方、後者は前方路面の明暗による不快の程度を左右します。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月