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令和6年度 1級電気工事施工管理技士 No.29を解説、避雷器は電源側から分岐する

令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.29は、キュービクル式高圧受電設備に関する記述として、「日本産業規格(JIS)」上、不適当なものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、避雷器をどこから分岐するかを分かっているかを問うものです。主遮断装置の電源側です

選択肢3は負荷側と書いているので誤りです。

正解:選択肢3(主遮断装置の負荷側の直後から分岐)

> この論点をやさしく解説:主遮断装置のCB形とPF・S形は何が違うのか?受電設備容量の限度で分かれる

各選択肢の正誤

選択肢 内容 解説
1 受電箱と配電箱に区分。PF・S形は例外 規格どおり。適当
2 充電露出部の前面に透明な保護板 見えるが触れない。適当
3 避雷器は主遮断装置の負荷側から分岐 電源側の断路器の直後から分岐する。不適当
4 扉を開けたときの充電露出部を防護 絶縁性保護カバーがあれば省略可。適当

不適当なのは選択肢3です。

選択肢3のポイント(ここが答え)

引っかけの核心は、避雷器が守る対象である受電設備の側、つまり負荷側に付けるように読めてしまうところです。実際は反対で、雷が入ってくる電源側で受け止めます

JIS C 4620:2018 キュービクル式高圧受電設備 7.3.5

避雷器は、主遮断装置の電源側に設けた断路器の直後から分岐し、避雷器専用の断路器を設ける。

電源側に置く理由は2つあります。1つは、主遮断装置が開いていても避雷器がはたらくようにするためです。休日など受電設備を停止しているときに雷が来ても、電源側にあれば雷サージを大地へ逃がせます。

もう1つは、避雷器の手前で雷を抑えることで、主遮断装置そのものを守るためです。負荷側に置くと、主遮断装置が先に雷サージを受けてしまいます。

避雷器専用の断路器を設けるのは、点検や交換のときに避雷器だけを切り離すためです。避雷器は使っているうちに劣化するので、受電を止めずに切り離せる形にしておきます

選択肢1の受電箱と配電箱の区分は、キュービクルの構造の基本です。

形式 主遮断装置 箱の区分
CB形 遮断器(CB) 受電箱と配電箱に区分する
PF・S形 高圧限流ヒューズ+高圧交流負荷開閉器 区分しない構造でもよい

PF・S形は小容量向けで、設備がまとまっているので区分しなくてもよいことになっています。CB形は容量が大きく、受電の部分と配電の部分を分けて扱います。

選択肢2の透明な保護板は、PF・S形の負荷開閉器に充電露出部があるときの措置です。中の状態は見えるが手は届かないという形にします。開閉器の入切の状態を目で確かめられることが大事だからです。

選択肢4は扉を開けたときの話です。原則は容易に触れないよう防護しますが、露出部そのものに絶縁性保護カバーを付ければ、別に防護しなくてよいという但し書きが付いています。守り方が2通りあり、どちらかを満たせばよいという構造です。

覚え方

  • 避雷器は主遮断装置の電源側。専用の断路器を付ける
  • CB形は受電箱と配電箱に区分。PF・S形は区分しなくてよい
  • 充電露出部は防護する。絶縁性保護カバーがあれば省略できる

理解度チェック

Q.

CB形のキュービクルで避雷器はどこから分岐するか。

主遮断装置の電源側に設けた断路器の直後からです。避雷器専用の断路器も設けます。

Q.

受電箱と配電箱の区分をしなくてよいのはどの形式か。

PF・S形です。CB形は区分します。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題(午前の部)」「同 正答肢」
  • JIS C 4620:2018 キュービクル式高圧受電設備 7.3.5
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