令和6年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.27は、屋内に施設する電動機の過負荷保護装置を省略できる場合として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、単相電動機で省略できる遮断器の大きさを分かっているかを問うものです。配線用遮断器なら20A以下、ヒューズなら15A以下です。
選択肢4は30A以下と書いているので誤りです。
正解:選択肢4(配線用遮断器の定格電流が30A以下)
> この論点をやさしく解説:分岐回路の電線の太さは何で決まるのか?過電流遮断器の定格電流ごとの最小サイズ
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 出力が0.2kW以下 | 条文どおり。正しい |
| 2 | 運転中、常時、取扱者が監視できる位置 | 人が見ている。正しい |
| 3 | 構造上、焼損する過電流が生じるおそれがない | 保護する対象がない。正しい |
| 4 | 単相で配線用遮断器が30A以下 | 20A以下。誤り |
誤っているのは選択肢4です。
引っかけの核心は、20A・30Aとも身近な遮断器の定格なので、どちらでも通りそうに見えるところです。数字を覚えていないと選べません。
電気設備の技術基準の解釈 第153条(電動機の過負荷保護装置の施設)
屋内に施設する電動機には、電動機が焼損するおそれがある過電流を生じた場合に自動的にこれを阻止し、又はこれを警報する装置を設けること。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合はこの限りでない。
一 電動機を運転中、常時、取扱者が監視できる位置に施設する場合
二 電動機の構造上又は電動機の負荷の性質上、電動機の巻線に当該電動機を焼損する過電流を生じるおそれがない場合
三 電動機が単相のものであって、その電源側電路に施設する過電流遮断器の定格電流が15A(配線用遮断器にあっては、20A)以下の場合
四 電動機の出力が0.2kW以下の場合
4つの号が、そのまま選択肢の1から4に対応しています。違うのは第三号の数字だけです。
| 過電流遮断器の種類 | 省略できる定格電流 |
|---|---|
| ヒューズ | 15A以下 |
| 配線用遮断器 | 20A以下 |
令和3年度 No.30は同じ問いで、選択肢3に「単相電動機の場合で、その電源側電路の配線用遮断器の定格電流が20Aの場合」という正しい記述が置かれ、選択肢4の「電動機の出力が0.4kWの場合」のほうが誤りとされました(公表正答は4)。配線用遮断器は20A、出力は0.2kW以下、が2年度から確認できます。
選択肢2の「常時、取扱者が監視できる位置」は、異常が起きたら人がすぐ止められるという考え方です。無人で運転する場所には使えません。
選択肢3は、そもそも焼損するほどの電流が流れない構造の電動機です。負荷の性質でも同じことが言えて、たとえば負荷が重くなりようがない用途なら過電流になりません。守る必要がないから省略できるという筋です。
選択肢1の0.2kWは、小さすぎて焼損しても被害が限られるという扱いです。数字は0.4kWでも0.75kWでもなく0.2kWです。
単相電動機で過負荷保護装置を省略できるのは、配線用遮断器が何A以下のときか。
20A以下です。ヒューズの場合は15A以下となります。
出力がいくつ以下なら過負荷保護装置を省略できるか。
0.2kW以下です。0.4kWでは省略できません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月