令和7年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.27は、三相200Vの電動機回路について「内線規程」上で誤っているものを選ぶ問題です。始動装置・電流計・手元開閉器・電線の許容電流が並びます。
この問題は、電動機が始動のときだけ大きな電流を流すという性質を、どこまで見込んでいるかを問うものです。4つの選択肢はすべてその性質にかかわります。
引っかけの核心は、選択肢2の「普通目盛」です。電動機の始動電流は定格の数倍になるので、150%までしか目盛のない計器では振り切れます。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(誤っているもの)
> この論点をやさしく解説:短絡保護専用遮断器は何倍で動くのか?電動機の分岐回路に置く過電流遮断器の条件
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 普通かご形3.7kWなら始動装置を省略できる |
| 2 | 誤り | 普通目盛ではなく電動機用目盛の電流計を使う |
| 3 | 正しい | 0.2kWでコンセント給電なら手元開閉器を省略できる |
| 4 | 正しい | 定格電流50A以下なら許容電流は定格電流の1.25倍以上 |
誤っているのは選択肢2です。
三相誘導電動機を直入始動すると、始動の瞬間に定格電流の数倍の電流が流れます。回転が上がるにつれて下がり、やがて定格付近に落ち着きます。
ここで最大使用電流の約150%までしか目盛がない普通目盛電流計を付けると、始動のたびに針が振り切れます。読めないだけでなく、計器を傷めます。そこで電動機回路には、目盛の後半を大きく圧縮して始動電流まで振り切れないようにした電動機用目盛電流計を使います。
この論点は平成30年度No.30にも出ています。あちらの正答は選択肢1で、その文は次のものでした。
平成30年度 1級 学科試験 No.30 選択肢1(最も不適当な肢=正答)
電動機の回路に、最大使用電流の約150%の定格目盛をもつ普通目盛電流計を使用した。
令和7年度の選択肢2は、この文とほぼ同じです。「普通目盛」と「約150%」がそろって出てきたら誤りと押さえます。
残る3つも平成30年度No.30に対応する肢があり、そちらでは正しい肢として残っています。選択肢4の1.25倍は、定格電流が50Aを超えると1.1倍になる点まで合わせて覚えておくと取りこぼしません。
電動機回路に普通目盛電流計を使ってはいけないのはなぜか。
始動時に定格の数倍の電流が流れ、150%程度までの目盛では針が振り切れるためです。電動機用目盛の電流計を使います。
連続運転する単独の電動機で、定格電流が50A以下のときの電線の許容電流は。
定格電流の1.25倍以上です。50Aを超える場合は1.1倍以上になります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月