令和7年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.26は、屋外駐車場に施設するロードヒーティングに関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題は、電熱装置の施設の基本(対地電圧の上限・発熱線の温度・接地工事・施工中の試験)を問うものです。なかでも引っかけの核心は電熱シートの規定がどこを対象にしているかで、発熱線の規定と混ぜていないかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当な記述)
> この論点をやさしく解説:接地工事の種別とは?A種・B種・C種・D種を施す箇所を整理
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 電熱シートの規定は造営材に固定する場合で対地電圧150V以下。屋外駐車場は対象外 |
| 2 | ○(正しい) | 発熱線に電気を供給する電路の対地電圧は300V以下(解釈第195条第1項第一号) |
| 3 | ○(正しい) | 屋外駐車場に金属被覆を有する発熱線を施設する場合は120℃以下とできる(同第四号ロ) |
| 4 | ○(正しい) | 埋設すると後から確かめられないため、施工中に導通試験と絶縁抵抗測定を行う |
選択肢1の発熱シートは、造営物の造営材に固定して施設する場合の規定にあたるもので、屋外駐車場のロードヒーティングには用いません。
電気設備の技術基準の解釈第195条は、対象ごとに項が分かれています。第1項は「発熱線を道路、横断歩道橋、駐車場又は造営物の造営材に固定して施設する場合」で、屋外駐車場のロードヒーティングはここに入ります。対地電圧は300V以下、発熱線の温度は80℃以下(道路・横断歩道橋・屋外駐車場に金属被覆を有するものを施設する場合は120℃以下)と定められています。
いっぽう第3項は「電熱ボード又は電熱シートを造営物の造営材に固定して施設する場合」で、対地電圧は150V以下、金属被覆にはD種接地工事と定められています。条文が対象にしているのは造営材への固定だけで、道路や駐車場は含まれていません。
問題文はこの第3項の内容を、屋外駐車場の話として書いています。接地工事の種類だけを見ると正しそうに読めますが、そもそも施設できる場所が違うところが誤りです。
電熱シートを施設できるのはどこか。屋外駐車場のロードヒーティングに用いてよいか。
解釈第195条第3項が対象にしているのは、造営物の造営材に固定して施設する場合だけです。道路や駐車場は含まれていないため、屋外駐車場のロードヒーティングには用いません。
屋外駐車場に金属被覆を有する発熱線を施設する場合、発熱線の温度は何℃以下とするか。
120℃以下です。発熱線の温度は80℃を超えないことが原則ですが、道路・横断歩道橋・屋外駐車場に金属被覆を有する発熱線を施設する場合は120℃以下とすることができます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月