令和8年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.27は、電動機のみに至る低圧分岐回路に施設する過電流遮断器の性能に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題は、短絡保護専用遮断器と短絡保護専用ヒューズの数値を横断で問うものです。倍率が4つ並びますが、なかでも引っかけの核心は動作させる倍率で、条文が正反対のことを定めている点に気づけるかが分かれ目になります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(誤っている記述)
> この論点をやさしく解説:短絡保護専用遮断器は何倍で動くのか?電動機の分岐回路に置く過電流遮断器の条件
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 整定電流は定格電流の13倍以下(解釈第33条第4項第二号ハ) |
| 2 | ×(誤り) | 0.2秒以内に動作するのは整定電流の1.2倍(同ニ)。1倍では動作しない |
| 3 | ○(正しい) | ヒューズは定格電流の1.3倍に耐える(同第三号ハ) |
| 4 | ○(正しい) | ヒューズは整定電流の10倍で20秒以内に溶断(同ニ) |
選択肢2の「整定電流の1.0倍の電流を通じた場合において、0.2秒以内に動作」という記述が誤りです。
解釈第33条第4項第二号は、短絡保護専用遮断器の条件を4つ並べています。ロが定格電流の1倍の電流で自動的に動作しないこと、ニが整定電流の1.2倍の電流を通じた場合において0.2秒以内に自動的に動作することです。
問題文は1倍で動作すると書いているので、ロの「1倍では動作しない」と正面からぶつかります。数値が違うだけでなく、条文が禁じている動きを求める形になっています。
この遮断器は短絡だけを受け持ちます。過負荷は電磁開閉器などの過負荷保護装置が受け持つので、定格程度の電流では動いてはいけません。動くと電動機の始動電流で止まってしまいます。
短絡保護専用遮断器は、整定電流の何倍で何秒以内に動作するか。
1.2倍の電流を通じた場合に0.2秒以内です。あわせて、定格電流の1倍の電流では自動的に動作しないことも条件になっています。
短絡保護専用遮断器が定格電流の1倍で動作してはいけないのはなぜか。
短絡だけを受け持つ機器だからです。過負荷は過負荷保護装置が受け持つので、定格程度の電流で動くと電動機の始動時に止まってしまいます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月