令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.75は、構内電気設備の合成樹脂製可とう電線管(PF管、CD管)の施工に関する記述として、最も不適当なものを選ぶ問題です。使用電圧は300V以下とされています。
この問題は、コンクリートに埋め込む管をどれだけの間隔で留めるかを分かっているかを問うものです。支持間隔は1m以下です。
1.5mでは間隔が空きすぎます。
正解:選択肢2(支持間隔を1.5mとした)
> この論点をやさしく解説:接地工事の種別とは?A種・B種・C種・D種を施す箇所を整理
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 曲げるとき内側の半径を管内径の6倍以上 | 6倍以上が基準。適当 |
| 2 | 埋込の管の支持間隔を1.5m | 1m以下。不適当 |
| 3 | 乾燥した場所なので接地工事を省略 | 300V以下で省略可。適当 |
| 4 | CDは埋込、PFは二重天井内と埋込 | 使い分けのとおり。適当 |
不適当なのは選択肢2です。
引っかけの核心は、バインド線で鉄筋に結束するという手順自体が正しいので、間隔の数字まで確かめずに読んでしまうところです。
コンクリートに埋め込む管は、打設のときにコンクリートの重みと流れで動きます。留める間隔が空いていると、その間で管が浮いたり曲がったりします。
| 間隔 | 起きること |
|---|---|
| 1m以下 | 管が動かず、決めた位置に納まる |
| 空きすぎる | たわんで浮き上がり、かぶり厚さが取れない。曲がってケーブルが通らなくなる |
合成樹脂製の管は金属管より柔らかいので、とくに動きやすいという事情もあります。埋めてしまえば直せないので、打設前の固定が要点です。
選択肢1の曲げ半径は、管をつぶさないための基準です。
曲げ半径の基準
曲げの内側の半径 ≧ 管内径の6倍
28mmの管なら、内側の半径は約168mm以上
急に曲げると管がつぶれて断面が狭くなり、ケーブルが通らなくなります。可とう管は手で曲げられる分、無理な曲げをしやすいので基準が置かれています。
選択肢3の接地工事は、金属製ボックスに対するものです。
| 条件 | D種接地工事 |
|---|---|
| 使用電圧300V以下+乾燥した場所 | 省略できる |
| 湿気の多い場所・水気のある場所 | 省略できない |
乾いていれば人が金属部分に触れても大地へ電流が流れにくいので、感電の危険が下がります。濡れていると体の抵抗が下がるため、省略は認められません。
選択肢4は、PF管とCD管の使い分けです。
| 管 | 自己消火性 | 使える場所 |
|---|---|---|
| PF管 | ある | 露出・隠ぺい・コンクリート埋込のどこでも |
| CD管 | ない | コンクリート埋込に限る |
CD管は燃え広がるおそれがあるので、コンクリートに埋めて空気から遮断した状態でしか使えません。二重天井の中は空気があるので、CD管は使えません。
見分けは色で付きます。CD管はオレンジ色と決められていて、現場で誤って露出配管に使わないようにしてあります。
コンクリートに埋め込む合成樹脂管の支持間隔は。
1m以下です。間隔が空くと打設時にたわんで浮き上がり、かぶり厚さが取れなくなります。
CD管がコンクリート埋込に限られるのはなぜか。
自己消火性がないためです。コンクリートに埋めて空気から遮断した状態でしか使えません。見分けやすいようオレンジ色にしてあります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月