令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.74は、一般事務室に設けるコンセント専用の分岐回路に関する記述として、「内線規程」上、不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、分岐回路の容量ごとに決まるコンセントの個数を分かっているかを問うものです。20Aを超える分岐回路では、コンセントは2個以下です。
3個は置けません。
正解:選択肢3(30A分岐回路に20Aのコンセントを3個)
> この論点をやさしく解説:分岐回路の電線の太さは何で決まるのか?過電流遮断器の定格電流ごとの最小サイズ
| 選択肢 | 回路とコンセント | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 20A配線用遮断器回路に15Aを10個 | 個数の制限がない。適当 |
| 2 | 20A配線用遮断器回路に20Aを2個 | 同上。適当 |
| 3 | 30A分岐回路に20Aを3個 | 2個以下。不適当 |
| 4 | 30A分岐回路に30Aを2個 | 2個なので満たす。適当 |
不適当なのは選択肢3です。
引っかけの核心は、20Aのコンセント3個で60Aとなり、30A回路には多すぎると計算で気づけそうに見えて、実際の根拠は個数の規定だというところです。
内線規程では、分岐回路の容量ごとにコンセントの定格と個数が決まっています。
| 分岐回路 | コンセントの定格 | 個数 |
|---|---|---|
| 15A | 15A以下 | 制限なし |
| 20A(配線用遮断器) | 20A以下 | 制限なし |
| 20A(ヒューズ) | 20A | 2個以下 |
| 30A | 20A以上30A以下 | 2個以下 |
| 40A | 30A以上40A以下 | 2個以下 |
| 50A | 40A以上50A以下 | 2個以下 |
30A分岐回路に20Aのコンセントを付けること自体は定格の範囲に入っているので問題ありません。引っかかるのは個数のほうです。
20Aを超える回路で個数を絞るのは、1つのコンセントに定格いっぱいの機器がつながる前提だからです。20Aのコンセントを3個付けて全部使われれば60Aになり、30Aの遮断器では守れません。
15Aや20A(配線用遮断器)の回路に制限がないのは、事務室のコンセントが全部同時に定格まで使われることはないという前提が置けるためです。
| 回路 | つなぐ機器 | 考え方 |
|---|---|---|
| 15A・20A | 照明・パソコンなど | 1台あたりの消費が小さい。同時に全部は使わない |
| 30A以上 | エアコン・大型機器 | 1台で回路を占める。数を絞る |
選択肢4は同じ30A分岐回路ですが、30Aのコンセントを2個です。定格も範囲内で、個数も2個以下を満たしています。
選択肢1は、15Aのコンセントを10個です。20A配線用遮断器分岐回路は個数の制限がないので、10個でも構いません。
事務室では、机ごとにコンセントが要ります。個数を2個までに絞られては配線が成り立たないので、小容量の回路には制限を置いていないと考えると筋が通ります。
30A分岐回路に設置できるコンセントの定格と個数は。
定格20A以上30A以下のコンセントを2個以下です。20Aのコンセントを付けること自体は問題ありませんが、3個は置けません。
20A配線用遮断器分岐回路に個数の制限がないのはなぜか。
つなぐ機器が照明やパソコンなど1台あたりの消費が小さいもので、同時に全部が定格まで使われることはないと考えられるためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月