令和5年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.26は、分散型電源の系統連系設備に関する用語の定義として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、転送遮断装置がどこの遮断器を動かすかを分かっているかを問うものです。通信回線で信号を送る先は、別の構内です。
同じ構内なら通信回線を使う必要がありません。
正解:選択肢4(同じ構内に設置された別の遮断器)
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| 選択肢 | 用語 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 自立運転 | 解列後、構内負荷にのみ供給。正しい |
| 2 | 線路無電圧確認装置 | 電線路の電圧の有無を確認。正しい |
| 3 | 逆潮流 | 構内から系統側へ向かう有効電力。正しい |
| 4 | 転送遮断装置 | 別の構内。誤り |
誤っているのは選択肢4です。
引っかけの核心は、「通信回線で伝送し」「別の遮断器を動作させる」という部分が正しいので、構内の指定だけを入れ替えても流れてしまうところです。
転送遮断装置は、系統側の遮断器が開いたことを、分散型電源の側へ知らせて切り離させる装置です。だから信号を送る先は、送った側とは別の構内になります。
同じ構内なら、通信回線を使わずに配線でつなげます。わざわざ通信回線を使うのは、離れた場所へ届けるためです。
この論点は2つの年度で確定しています。
| 年度 | 転送遮断装置の書き方 | 公表正答から分かること |
|---|---|---|
| 令和元年度 1級 No.26 | 別の構内に設置された遮断器 | 正答は1。この肢は正しい |
| 平成27年度 1級 No.26 | 別の構内に設置された警報器 | 正答は2。動かすのは遮断器であって警報器ではない |
過去問は、この定義を「構内」を変える壊し方と「遮断器」を変える壊し方の2通りで出しています。どちらも別の年度で正しい形が示されているので、突き合わせれば確定できます。
選択肢1の自立運転は、系統から解列されたあとの状態です。
| 用語 | 中身 |
|---|---|
| 自立運転 | 解列された状態で、自分の構内の負荷にだけ供給している状態 |
| 単独運転 | 系統が停電しているのに、分散型電源だけで系統の一部に供給し続ける状態 |
| 解列 | 電力系統から切り離すこと |
自立運転と単独運転は、どちらも系統から切れた状態ですが供給する範囲が違います。自立運転は自分の構内だけなので安全ですが、単独運転は系統側にも電気を送ってしまうので危険です。
停電したはずの電線に電気が来ていれば、復旧作業をする人が感電します。だから単独運転は検出して止めなければなりません。
選択肢2の線路無電圧確認装置は、その確認をするための装置です。系統側が本当に無電圧かを確かめてから、再閉路や連系を行います。
選択肢3の逆潮流は、電気の流れる向きの話です。構内から系統へ出ていく有効電力を指します。太陽光発電の余剰売電がこれにあたります。
転送遮断装置が通信回線を使うのはなぜか。
信号を送る先が別の構内にある遮断器だからです。同じ構内なら配線で直接つなげます。
自立運転と単独運転はどう違うか。
どちらも系統から切れた状態ですが、自立運転は自分の構内の負荷にだけ供給する状態、単独運転は系統の一部にも供給し続ける状態です。単独運転は復旧作業者の感電につながるため検出して止めます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月