令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.29は、コンセント専用の低圧分岐回路に関する記述として、「電気設備の技術基準とその解釈」上、誤っているものを選ぶ問題です。配線は長さ10mのEM-EEFケーブル、許容電流の低減は考慮しない、コンセントの施設数は1個とされています。
この問題は、遮断器の定格ごとに電線の太さが決まっていることを分かっているかを問うものです。30Aの回路には直径2.6mm以上の電線が要ります。
2.0mmでは足りません。
正解:選択肢3(30Aの遮断器に直径2.0mmとした記述)
> この論点をやさしく解説:分岐回路の電線の太さは何で決まるのか?過電流遮断器の定格電流ごとの最小サイズ
| 選択肢 | 遮断器 | コンセント | 電線 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 20A | 15A | 1.6mm | 正しい |
| 2 | 20A | 20A | 2.0mm | 正しい。1.6mm以上なので2.0mmもよい |
| 3 | 30A | 20A | 2.0mm | 誤り。2.6mm以上が必要 |
| 4 | 30A | 30A | 2.6mm | 正しい |
誤りは選択肢3です。
引っかけの核心は、コンセントが20Aなので20Aの回路と同じ電線でよさそうに見えるところです。電線の太さを決めるのはコンセントではなく遮断器の定格です。
遮断器が30Aなら、事故のとき30Aまで流れ続けても電線が耐えられる必要があります。だから遮断器の定格で電線の太さが決まります。
| 分岐回路の種類 | 電線の太さ | コンセントの定格 |
|---|---|---|
| 15A | 直径1.6mm以上 | 15A以下 |
| 20A(配線用遮断器) | 直径1.6mm以上 | 20A以下 |
| 30A | 直径2.6mm以上 | 20A以上30A以下 |
| 40A | 断面積8mm2以上 | 30A以上40A以下 |
30Aの行だけ2.0mmを飛ばして2.6mmへ跳ぶのが押さえどころです。1.6・2.0・2.6と並んでいるうちの真ん中が使えません。
コンセントの定格には下限もあります。30A回路のコンセントは20A以上なので、15Aのコンセントは付けられません。定格の小さいコンセントに大きな電流が流れてしまうためです。
選択肢1は20A回路に15Aコンセントで、20A以下という条件を満たします。選択肢2は20A回路に20Aコンセントで、これも条件内です。
電線は1.6mm以上であればそれより太くてもかまいません。選択肢2の2.0mmは、20A回路の下限1.6mmを上回っているので問題ありません。
問題文の「許容電流の低減は考慮しない」は、同一管内に多数の電線を入れたときの減少を無視するという意味です。実際の設計では条数に応じて低減率を掛けます。
30Aの配線用遮断器で保護する分岐回路の電線の太さは。
直径2.6mm以上です。20A回路の1.6mm以上から、2.0mmを飛ばして2.6mmになります。
30Aの分岐回路に15Aのコンセントを付けられるか。
付けられません。30A回路のコンセントは20A以上30A以下と定められています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月