令和4年度 1級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.28は、光束法により算出される作業面の平均照度を求める問題です。部屋の間口10m、奥行15m、作業面から光源までの高さ2m、照明器具1台の光束3,000lm、台数25台、保守率0.8、反射率は天井70%・壁50%・床10%とされています。
この問題は、照明率を表から読むために室指数を出せるかを問うものです。室指数が決まらないと表のどの行を見ればよいか分かりません。
計算は室指数から始めます。
正解:選択肢3(320lx)
| 選択肢 | 値 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 292 lx | 照明率を0.73(室指数2.00・壁50%)としたときの値 |
| 2 | 308 lx | 照明率を0.77(室指数2.50・壁50%)としたときの値 |
| 3 | 320 lx | 正しい。照明率0.80 |
| 4 | 340 lx | 照明率を0.85(室指数4.00・壁50%)としたときの値 |
正しいのは選択肢3です。
光束法は部屋にどれだけの光束が届き、そのうちどれだけが作業面に来るかを面積で割る考え方です。
手順1|室指数を出す
K = X Y / (H (X + Y)) X=間口、Y=奥行、H=作業面から光源までの高さ
K = 10 × 15 / (2 × (10 + 15)) = 150 / 50 = 3.00
手順2|表から照明率を読む
室指数3.00 の行(記号C)で、天井70%・壁50%・床10% の列
U = 0.80
手順3|平均照度の式に入れる
E = F N U M / A
F=1台の光束、N=台数、U=照明率、M=保守率、A=面積
E = 3,000 × 25 × 0.80 × 0.8 / (10 × 15)
= 48,000 / 150 = 320 lx
室指数の式はHが作業面から光源までの高さである点に注意します。天井高でも床から光源までの高さでもありません。
表の読み方も間違えやすいところです。この問題では天井70%・壁50%・床10%なので、天井70の大枠の中で壁50の列を見ます。壁70の列を見ると0.86になってしまいます。
| 室指数3.00の行 | 壁70% | 壁50% | 壁30% |
|---|---|---|---|
| 天井70%の照明率 | 0.86 | 0.80 | 0.76 |
保守率0.8は、時間が経つとランプが暗くなり、器具にほこりが付くことを見込んだ係数です。新品の状態でなく、使い続けたときの照度を保証するために掛けます。
この式を逆に使えば、必要な照度から台数を求めることもできます。N = E A / (F U M) です。設計ではこちらの向きで使います。
間口10m、奥行15m、作業面から光源までの高さ2mの室指数はいくらか。
150/50=3.00です。室指数は XY/(H(X+Y)) で求めます。
保守率を掛けるのはなぜか。
ランプの光束低下と器具の汚れで照度が下がるためです。使い続けたときの照度を確保するために見込みます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月