令和3年度 地質調査技士 土壌・地下水汚染部門 No.35を解説、ボーリングの仮設作業
令和3年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 No.35は、鉛直ボーリングを実施する際の仮設作業に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
ボーリングの仮設では、マシンやヤグラを安定して据え付けます。ワイヤの通し方、マシンの水平、スピンドルの鉛直、そして荷重への備えが問われます。
引っかけの核心は、浮き上がりを考えるかどうかです。ボーリングでは引き上げるときに浮き上がる力が働くので浮き上がりも考慮が必要なのに、選択肢2は「浮き上がりは考慮する必要がない」としています。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | シングル巻きでは、ヘッドシーブからのワイヤをスピンドルの中心線と合致させる | ○ |
| 2 | マシン設置は下方荷重に考慮すれば、浮き上がりは考慮不要 | ×(誤り) 正答。浮き上がりも考慮が必要 |
| 3 | ヤグラは垂直荷重に耐え、浮き上がり・転倒にも考慮した構造とする | ○ |
| 4 | マシンは水平に設置し、スピンドルは鉛直にする | ○ |
選択肢1・3・4は、仮設作業の考え方を正しく述べています。選択肢2だけが、浮き上がりへの考慮を外しています。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
ボーリングでは、ロッドやケーシングを引き上げるときなどに上向きの力(浮き上がり)が働きます。だから、マシンやヤグラは下向きの荷重だけでなく、浮き上がりにも考慮した据え付けが必要です。
選択肢2は「下方荷重に考慮すれば浮き上がりは考慮する必要がない」としていますが、浮き上がりも考慮が必要です。
同じ問題の選択肢3が「ヤグラは浮き上がり・転倒にも考慮した構造」と正しく述べており、選択肢2はこれと矛盾します。
「浮き上がりは考慮する必要がない」が誤りです。
選択肢2は、仮設作業の記述として最も不適当です。ボーリングの仮設は下方荷重だけでなく浮き上がりも考慮すると押さえます。
覚え方
- ボーリングの仮設は下方荷重だけでなく浮き上がり・転倒も考慮する
- マシンは水平、スピンドルは鉛直、ワイヤはスピンドル中心線に合致させる
- 「浮き上がりは考慮不要」は考慮すべき力を落とした引っかけ
理解度チェック
問題:ボーリングマシンの設置は、下方荷重に十分考慮しておけば、浮き上がりは考慮する必要がない。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
引き上げ時などに浮き上がる力が働くため、浮き上がりも考慮が必要です。
問題:ヤグラは垂直荷重に耐えるとともに、浮き上がり・転倒にも考慮した構造とする。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
ヤグラも浮き上がり・転倒への備えが必要です(選択肢3は正しい)。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和3年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 試験問題」
- 地盤工学会「地盤調査の方法と解説」ほか(ボーリングの仮設=下方荷重・浮き上がり・転倒への考慮、マシンの水平・スピンドルの鉛直)
※ 仮設作業の詳細は、最新のボーリング関連基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月