令和元年度 地質調査技士 土壌・地下水汚染部門 No.26を解説、第三種特定有害物質
令和元年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 No.26は、第三種特定有害物質の性質に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
第三種特定有害物質は、農薬類(シマジン・チウラム・チオベンカルブ・有機リン)とPCBです。これらは安定で分解しにくく、土壌や水中に残留しやすい物質です。
揮発して気体になるのは第一種(VOC)で、第三種は揮発性ではありません。
引っかけの核心は1点、シマジンは揮発性が高くないという点です。安定で土壌に残留する除草剤なので、揮発性が高く移動しやすいとする記述は誤りです。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 第三種特定有害物質とする記述 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | PCBは、難分解性・残留性が高い | ○(正しい) |
| 2 | シマジンは揮発性が高く、移動性が高くて地下水汚染を生じやすい | ×(誤り) 安定・残留性の除草剤で、揮発性は高くない |
| 3 | チウラムは、ゴムの加硫促進剤としても使われる | ○(正しい) |
| 4 | 有機リン(EPN)は、殺虫剤である | ○(正しい) |
選択肢1・3・4は、第三種特定有害物質の性質・用途として正しい記述です。選択肢2が、シマジンの性質を取り違えた誤りの記述です。
選択肢2のポイント(ここが誤り)
シマジンは、畑や樹園地などで使う除草剤(農薬)です。安定で分解しにくく、土壌や水中に残留しやすい物質です。
土壌に残留するということは、揮発して逃げていく物質ではないということです。だから「揮発性が高いため移動性が高い」とした選択肢2は誤りです。揮発しやすいのは第一種(VOC)で、第三種は残留性が特徴です。
ほかの選択肢が正しい理由も押さえます。
PCBは、第三種特定有害物質で、分解しにくく残留性が高い物質です(選択肢1)。
チウラムは、農薬であると同時にゴムの加硫促進剤としても使われます(選択肢3)。
有機リン(EPN)は、殺虫剤として使われる農薬です(選択肢4)。
選択肢2が、第三種特定有害物質の記述として最も不適当です。第三種(農薬・PCB)は揮発性でなく残留性、揮発するのは第一種VOCと押さえます。
覚え方
- 第三種特定有害物質(農薬・PCB)は揮発性でなく、安定・難分解・残留性が特徴
- シマジンは残留性の除草剤→「揮発性が高い」は引っかけ(揮発するのは第一種VOC)
- 第一種=VOC(揮発)/第二種=重金属/第三種=農薬・PCB(残留)
- チウラムはゴム加硫促進剤、有機リン(EPN)は殺虫剤
理解度チェック
問題:シマジンは揮発性が高く、土壌中を移動して地下水汚染を生じやすい。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
シマジンは安定で分解しにくく、土壌や水中に残留しやすい除草剤です。揮発性は高くありません。揮発しやすいのは第一種VOCです。
問題:第三種特定有害物質(農薬・PCB)は、揮発性でなく残留性が特徴である。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
第三種は安定で分解しにくく残留します。揮発して気体になるのは第一種(VOC)です。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和元年度 地質調査技士資格検定試験 土壌・地下水汚染部門 試験問題」
- 環境省 土壌汚染対策法/第三種特定有害物質(農薬等・PCB)の性質に関する資料
※ 特定有害物質の分類・性質は、環境省・土壌汚染対策法の最新資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月