令和7年度 地質調査技士 現場調査部門 No.19を解説、給水設備と水利権
令和7年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.19は、給水設備の計画立案に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
ボーリングでは泥水を作るために水が要ります。水源として水道・河川・用水路・湖沼などを選びますが、水源の確保と取水のルールが問われます。
引っかけの核心は、河川・用水路・湖沼の水利権です。これらには多くの場合に水利権が設定されているのに、選択肢3は「設定されていない」としています。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 水道など既存の給水設備から給水できる場合もある | ○ |
| 2 | 河川・用水路・湖沼を水源に、水タンク運搬やポンプ給水を行う場合もある | ○ |
| 3 | 河川などには多くの場合に水利権が設定されていないが、取水時は事前に了解を得る | ×(誤り) 正答。多くの場合に設定されている |
| 4 | 小規模な河川・用水路・湖沼では季節的な水量の増減や枯渇にも留意する | ○ |
選択肢1・2・4は、水源の確保として妥当な記述です。選択肢3だけが、水利権の有無を取り違えています。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
河川の流水を使うには水利権が必要です。河川・用水路には、農業用水などのために既に水利権が設定されていることが多く、新しく取水したいときは既存の水利権者を含めた関係者との協議が必要になります。
選択肢3は「多くの場合に水利権が設定されていない」としていますが、実際は多くの場合に設定されています。
取水に事前の了解が要るのは、まさに既得の水利権者がいるからです。
「設定されていない」という前提が誤りです。
選択肢3は、給水設備の計画立案の記述として最も不適当です。河川・用水路には多くの場合に水利権が設定されていると押さえます。
覚え方
- 河川・用水路には多くの場合に水利権が設定されており、取水には既得水利権者との協議・了解が要る
- 水源は水道・河川・用水路・湖沼など。小規模な水源は季節的な枯渇に注意
- 「水利権が設定されていない」は前提を逆にした引っかけ
理解度チェック
問題:河川・用水路・湖沼には多くの場合に水利権が設定されていない。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
多くの場合に水利権が設定されています。取水には既得水利権者との協議・了解が必要です。
問題:小規模な河川・用水路・湖沼を水源にするときは、季節的な水量の増減や枯渇にも留意する。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
小規模な水源は季節で水量が変わり枯渇もあります(選択肢4は正しい)。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和7年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
- 国土交通省 水管理・国土保全局「水利権について」(河川の流水使用には水利権が必要/河川・用水路には既に水利権が設定されていることが多い/新規利用は既得水利権者との協議が必要)
※ 水利権の制度は、最新の国土交通省の資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月