令和6年度 地質調査技士 現場調査部門 No.85を解説、岩盤掘削時に得られる情報
令和6年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.85は、岩盤掘削時に得られる情報に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
岩盤は、ロータリー式でコアを採りながら掘削します。このとき、掘り方や採ったコア、水の出入りから、地盤の情報が得られます。
得られるのは、掘進速度・給圧・回転数(岩の固さ)、コア試料(岩種・色調・コア長)、孔内水位・送水量・送水圧(湧水・逸水の深さ)です。
引っかけの核心は1点、岩盤掘削では標準貫入試験を行わないという点です。標準貫入試験は土の試験なので、そのハンマー自沈の貫入量は岩盤掘削では得られません。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 岩盤掘削で得られる情報とする記述 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 掘進速度・給圧・回転数から、岩の固さ | ○(正しい) |
| 2 | コア試料から、岩種・色調・コア長 | ○(正しい) |
| 3 | 孔内水位・送水量・送水圧から、湧水・逸水の深さ | ○(正しい) |
| 4 | 標準貫入試験のハンマー自沈の貫入量 | ×(誤り) 標準貫入試験は土の試験。岩盤掘削では行わない |
選択肢1・2・3は、岩盤のロータリー掘削で得られる情報として正しい記述です。選択肢4が、土の試験を岩盤掘削に混同した誤りの記述です。
選択肢4のポイント(ここが誤り)
標準貫入試験は、砂質土や粘性土など土の地盤の固さをN値で測る原位置試験です。硬くなって本打ちの打撃数が50回に達すると打ち切ります。
岩盤はロータリーでコアを掘るので、標準貫入試験は行いません。ハンマー自沈(打撃せずに自然に沈む)はむしろ非常に軟らかい地盤の話で、岩盤とは逆です。だから選択肢4は誤りです。
ほかの選択肢が正しい理由も押さえます。
掘進速度・給圧・回転数の変化から、岩の固さを推定できます(選択肢1)。
採ったコアから、岩の種類・色調・コア長(採取率)が分かります(選択肢2)。
孔内水位・送水量・送水圧の変化から、湧水や逸水が起きる深さが分かります(選択肢3)。
選択肢4が、岩盤掘削で得られる情報として最も不適当です。標準貫入試験は土の試験で、岩盤掘削では行わないと押さえます。
覚え方
- 岩盤掘削(ロータリー)で得られる情報=掘進管理(速度・給圧・回転数)/コア(岩種・色調・コア長)/送水・孔内水(湧水・逸水)
- 標準貫入試験は土の試験→岩盤掘削では行わない(ハンマー自沈は軟弱地盤の話)
- 標準貫入試験は本打ち50回で打ち切り=硬い地盤・岩盤には向かない
- 岩盤や硬すぎる地盤はコアボーリングで調べる
理解度チェック
問題:岩盤掘削では、標準貫入試験のハンマー自沈の貫入量が得られる。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
標準貫入試験は土の試験で、岩盤掘削では行いません。ハンマー自沈は非常に軟らかい地盤の話で、岩盤とは逆です。
問題:岩盤のロータリー掘削では、掘進速度・給圧・回転数から岩の固さを推定できる。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
掘り進める速さや押しつける力・回転数の変化から、岩の固さを読み取れます。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和6年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
- 標準貫入試験(土の原位置試験・本打ち50回で打ち切り)/岩盤のロータリー掘削で得られる情報に関する技術資料
※ 試験の適用範囲・掘削管理は、地盤工学会の基準やボーリング調査の要領で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月