令和5年度 地質調査技士 現場調査部門 No.102を解説、岩石のスレーキング試験
令和5年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 No.102は、岩石のスレーキング試験に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち最も不適当なものを1つ選びます。
この問題のポイント
スレーキングは、泥岩などの岩石が乾燥と水浸を繰り返すうちに、ひび割れて細かく崩れていく劣化現象です。
試験でも、乾燥させて水に浸すことを繰り返し、崩れ具合をスレーキング指数として評価します。
引っかけの核心は1点、スレーキングは乾湿の繰り返しで進むという点です。水に浸した直後の形状変化だけを指数とする記述は、繰り返しという本質を外した誤りになります。
※ 問題文そのものは、一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢3(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| 1 | 供試体は不定形のものを用いる | ○(正しい) |
| 2 | 試料は含水比や形状を保つように保管する | ○(正しい) |
| 3 | 水に浸した直後の形状変化をスレーキング指数とする | ×(誤り) スレーキングは乾湿の繰り返しで評価する |
| 4 | 水浸前に24時間風乾し、40±5℃で48時間炉乾燥する | ○(正しい) |
選択肢1・2・4は、試料の扱いや乾燥の手順として正しい記述です。選択肢3が、スレーキングの評価方法を取り違えた誤りの記述です。
選択肢3のポイント(ここが誤り)
スレーキングは、乾燥と水浸を1回だけでなく繰り返すことで進む劣化です。
だから試験も、乾燥と水浸を繰り返した後の崩れ具合でスレーキング指数を評価します。水に浸した直後の形状変化だけを指数とする選択肢3は、繰り返しという本質を外した誤りです。
ほかの選択肢が正しい理由も押さえます。
供試体は、決まった形に整えず不定形のものを使います(選択肢1)。
試料は、採取したときの含水比や形状が変わらないように保管します(選択肢2)。
乾燥は、水浸前に24時間風乾したあと、40±5℃で48時間炉乾燥します(選択肢4)。
選択肢3が、スレーキング試験の記述として最も不適当です。スレーキング=乾湿の繰り返しで進む劣化、指数は繰り返し後の状態で評価と押さえます。
覚え方
- スレーキング=乾湿の繰り返しで岩石が細粒化する劣化(指数は繰り返し後で評価)
- 水に浸した直後の形状変化だけで判断するのは誤り(繰り返しが本質)
- 乾湿の繰り返しが原因(凍結融解による劣化とは別)
- 泥岩など軟岩で起こりやすい
理解度チェック
問題:スレーキング試験では、水に浸した直後の形状変化をスレーキング指数とする。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
スレーキングは乾湿の繰り返しで進みます。乾燥と水浸を繰り返した後の崩れ具合で評価します。
問題:スレーキングは、乾湿の繰り返しによって岩石が細かく崩れる劣化現象である。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
泥岩などが乾燥と水浸を繰り返すうちにひび割れて細粒化します。凍結融解による劣化とは原因が別です。
出典・参考資料
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)「令和5年度 地質調査技士資格検定試験 現場調査部門 試験問題」
- 地盤工学会基準 JGS 2124 岩石のスレーキング試験方法(乾湿繰り返し)に関する技術資料
※ 試験の手順・数値は、地盤工学会基準の最新版で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月