岩級区分とは?電研式の岩盤分類(A・B・CH・CM・CL・D)と三要素
ちしつモグラ
岩級区分のCHとCLってどっちが硬いの?節理の有無で決まるの?
この記事の要点
- 岩盤を風化・硬さ・節理から工学的に分けたもの。代表は電力中央研究所の電研式。
- 区分はA・B・CH・CM・CL・Dの6段階(Aが最も新鮮・良好、Dが最も軟質・不良)。CはCH・CM・CLの3つ。
- 引っかけの核心=CH級にも節理はある(節理がまったくないわけではない)。
岩級区分とは、岩盤を工学的な良し悪しで分けたものです。
代表的な電研式(電力中央研究所)は、新鮮で硬い岩盤が風化して劣化していく過程を6段階で表します。
火成岩・堆積岩・変成岩という岩石の3分類とは別で、こちらは岩盤の風化・硬さ・節理に注目した区分です。
ダムやトンネルなどの設計で使われます。
6段階の区分と三要素
電研式では、岩盤をA・B・CH・CM・CL・Dの6段階に分けます(Cを硬い順にCH・CM・CLの3つに分けるため、合計6段階)。判断は風化の程度・岩石の硬さ・節理の性状の三要素で行います。
| 区分 | おおまかな状態 |
|---|---|
| A・B(良好) | 新鮮〜堅硬。節理は密着。ハンマーの打撃音は澄んでいる |
| CH | 比較的堅硬。節理間の粘着力が多少減り、強打すると剥離。剥離面に粘土の薄層 |
| CM・CL | 軟質化が進む。普通の打撃や軽打で節理が剥がれ、剥離面に粘土。打撃音は濁る |
| D(不良) | 著しく軟質化。節理間の粘着力がなく、わずかな打撃で崩れる。打撃音は著しく濁る |
風化の程度は鉱物の変色・変質で、硬さはハンマーの打撃音と破壊の程度で、節理は開口性・粘着力・粘土の有無などで判断します。
CH級にも節理はあり、「CH級は節理がない」とするのは誤りです。
節理が密着して開口していないのは、より新鮮なA・B級の岩盤です。
間違えやすい:A〜Dの順 と CH級の節理
区分はA・B・CH・CM・CL・Dの順で、Aが最も新鮮・良好、Dが最も軟質・不良です。
また、CH級は比較的堅硬ですが節理はあり、強打すると剥離します。
「CH級は節理がない」「Dが良好」とするのが定番の引っかけです。
理解度チェック
問題:電研式の岩級区分で、CH級岩盤は岩質が堅硬で、節理はまったくない。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
CH級は比較的堅硬ですが、節理はあります。
節理間の粘着力が多少減り、強打すると剥離し、剥離面に粘土の薄層が見られます。
節理が密着して開口していないのはA・B級です。
問題:電研式の岩級区分は、A・B・CH・CM・CL・Dの6段階で、Aが最も新鮮・良好である。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
Aが最も新鮮で良好、Dが最も軟質で不良です。Cは硬い順にCH・CM・CLの3つに分かれ、全体で6段階です。
岩級区分(電研式)はA・B・CH・CM・CL・Dの6段階。風化・硬さ・節理で判断し、CH級にも節理はある。
ここが出題の中心です。
出典・参考資料
- 岩級区分(電力中央研究所方式=電研式)/岩盤の工学的分類方法(地盤工学会基準(案)JGS 3811)/ダム事典(岩級区分)ほか
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)地質調査技士検定試験(R04 現場調査 No.94 ほか)。正答は全地連公開の正答番号で照合。
※ 用語の意味を自分の言葉で書いています。区分の基準は最新の基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月