密度検層とは?ガンマ線の散乱で地層の密度を測る物理検層
ちしつモグラ
密度検層って何を測るの?ガンマ線って書いてあるけど、どういう仕組み?
この記事の要点
- 密度検層は、ボーリング孔でガンマ線を地層に当て、その散乱を利用して地層の密度を測る物理検層。
- 使うのはコンプトン散乱(光電効果ではない)。散乱の起こりやすさが密度に対応する。
- ガンマ線源にはコバルト・セシウムなどを使う=放射線を使う検層。孔径の影響を受ける。
密度検層とは、ボーリング孔の中で地層にガンマ線を当て、その散乱のようすから地層の密度を測る物理検層です。
ガンマ線源から出たガンマ線が地層の中で散乱し、戻ってきた散乱ガンマ線を検出器で数えます。
散乱の起こりやすさが地層の密度に対応するので、密度を求められます。
仕組み:コンプトン散乱で密度を測る
ガンマ線源(コバルトやセシウムなど)から出たガンマ線は、地層の中の電子とぶつかって、エネルギーの一部を渡しながら進む向きを変えます。
これをコンプトン散乱といいます。
コンプトン散乱の起こりやすさは、地層の電子の多さ(=密度)に対応します。だから、散乱して戻ってきたガンマ線を数えれば、地層の密度が分かります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使う線 | ガンマ線(アルファ線ではない) |
| 利用する現象 | コンプトン散乱(光電効果ではない) |
| 線源 | コバルト・セシウムなど(放射線を使う) |
| 測るもの | 地層の密度 |
実施上の注意
密度検層は、ボーリング孔径の影響を受けます。
孔が広いと地層以外(孔の中の水など)の影響が入るため、孔径検層などと併せて実施し、孔径の補正を行います。
放射線源を使うので、放射線の取扱いにも注意が必要です。
バックグラウンドとして自然放射能検層を行うこともあります。
過去問での問われ方:コンプトン散乱か光電効果か
密度検層は現場技術・管理部門などで問われます。
引っかけの中心は利用する現象と使う線の取り違えです。
「密度検層はガンマ線の光電効果を利用する」は誤りで、正しくはコンプトン散乱です(令和7年度 現場技術・管理部門 No.66)。
「アルファ線の散乱強度で測る」も誤りで、使うのはガンマ線です。
「放射線を使わないので取扱いの管理は不要」も誤りで、コバルト・セシウムなどの放射線源を使います。
年度をまたいだ検層の問われ方は孔内検層の解説も参照してください。
まちがえやすい:コンプトン散乱と光電効果
密度検層が使うのはコンプトン散乱(電子とぶつかって進路を変える現象)です。
光電効果と取り違える引っかけが出ます。
また、使うのはガンマ線で、アルファ線ではありません。
理解度チェック
問題:密度検層は、ガンマ線のコンプトン散乱を利用して地層の密度を測る。
〇か×か。
答えを見る
答え:〇
コンプトン散乱の起こりやすさが密度に対応します。光電効果と取り違える引っかけに注意します。
問題:密度検層は放射線を使わないので、放射線の取扱いに関する管理は不要である。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
コバルト・セシウムなどの放射線源を使うため、放射線の取扱いに関する管理が必要です。
密度検層はガンマ線のコンプトン散乱で密度を測る。光電効果・アルファ線と取り違えない。
ここが出題の中心です。
出典・参考資料
- JOGMEC 石油・天然ガス用語辞典「密度検層」(ガンマ線のコンプトン散乱の頻度が地層の電子密度=見掛け密度に比例し、散乱ガンマ線の計測で密度を測る)
- 全地連 地質調査技士検定試験(令和7年度 現場技術・管理部門 No.66 密度検層 ほか)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。
※ 用語の意味を自分の言葉で書いています。最新の基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年7月