孔内検層(物理検層)は過去問でどう問われる?電気・速度・密度検層の取り違え
ちしつモグラ
電気検層・速度検層・密度検層って、それぞれ何を測るの?ケーシングが入っていても測れるの?
この記事の要点
- 孔内検層(物理検層)は、ボーリング孔にゾンデを下ろして地層の性質を深さ方向に測る調査。電気検層・速度検層(PS検層)・密度検層などがある。
- 問われ方は「各検層が測るもの・利用する現象」「ケーシングや孔内水での適用可否」「電気検層の利用」に集約できる。
- 最頻の引っかけ=密度検層を「アルファ線」「光電効果」とすること。密度検層はγ線のコンプトン散乱で密度を測る。
孔内検層は、ボーリング孔の中にゾンデ(測定器)を下ろし、地層の電気抵抗や弾性波速度、密度などを深さ方向に連続して測る調査です。地表から行う物理探査とは別で、種類ごとに「何を測るか」がずれると誤りになります。過去問での出方を見ていきます。
過去問でどう問われるか?
孔内検層は、電気・速度・密度の各検層について、現場調査・現場技術管理の両部門でくり返し問われています。まず、代表的な3つの検層が何を測るかを押さえます。
電気検層は比抵抗で地層の対比や帯水層を判定、速度検層(PS検層)は弾性波速度で地盤の硬軟、密度検層はγ線のコンプトン散乱で地層の密度を測ります。どれも孔内検層で、地表からの探査とは区別されます。
この3つをふまえると、引っかけは大きく3パターンです。
- ① 測る現象・量を取り違える……密度検層はγ線のコンプトン散乱で密度を測る(アルファ線の散乱でも、光電効果でもない)
- ② ケーシング・孔内水での適用可否を取り違える……電気検層は孔内の水と開いた孔が要る(鋼製ケーシングの区間や孔内水がないと測れない)
- ③ 電気検層の利用を否定する……電気検層は帯水層や弱層の判定に使える(「判定できない」は誤り)
| 年度・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| R07 現場調査 No.37 (/現技管 No.41) | 密度検層を「アルファ線の散乱強度で測る」とした → 密度検層はγ線のコンプトン散乱 ←①測る現象 |
| R06 現技管 No.66 | 電気検層は「帯水層の判定はできない」とした → 帯水層や弱層の判定に使える ←③電気検層の利用 |
| R07 現技管 No.66 | 密度検層を「ガンマ線の光電効果を利用する」とした → 利用するのはコンプトン散乱 ←①測る現象 |
| h28 現場調査 No.40 | 電気検層は「ケーシング挿入区間では測定できない」「帯水層の判定に用いる」=正しい記述 ←②適用・③利用 |
※ 問題番号と正解は、全地連が公開している過去問・正答で確認しています。上の行のうち、該当する過去問解説にリンクしています。
つまり密度検層はγ線のコンプトン散乱、電気検層は帯水層も判定でき、鋼製ケーシングの区間では電気検層は測れないが核心です。
理解度チェック
問題:密度検層は、アルファ線の散乱強度から地層の密度を測る。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
密度検層はγ線のコンプトン散乱で密度を測ります。アルファ線ではありません(R07現場調査No.37)。
問題:電気検層は、帯水層の判定には使えない。
〇か×か。
答えを見る
答え:×
電気検層は比抵抗から地層の対比・帯水層・弱層の判定に使えます(R06現技管No.66)。
問われるのは、各検層が測る現象・量、ケーシングや孔内水での適用可否、電気検層の利用の3点。ここを押さえれば、孔内検層の問題は落としません。
出典・参考資料
- 地盤工学会 JGS 1121(電気検層)・JGS 1122(弾性波速度検層)ほか地盤調査規格/JOGMEC 石油・天然ガス用語辞典「密度検層」(ガンマ線のコンプトン散乱で地層の密度を測る)。検層の原理は一次資料で確認。
- 一般社団法人 全国地質調査業協会連合会(全地連)地質調査技士検定試験(R07・R06・平成28年度 ほか 孔内検層・物理検層関連問題)。出題番号・正答は全地連公開の過去問・正答番号で照合。
※ 各設問の「問われ方」と引っかけを自分の言葉でまとめています。
※ この記事の確認日:2026年7月