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令和7年8月 作業環境測定士試験 デザイン・サンプリング 問4を解説(有害物質のB測定)

令和7年8月の作業環境測定士試験 デザイン・サンプリング 問4は、有害物質のB測定に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。

この問題のポイント

この問題は、B測定の基本(発散源近接での測定・移動作業での追随・実施時間の取り方・捕集瓶や相対濃度計を使うときの測定値のまとめ方)をひととおり確かめるものです。

引っかけの核心は1点、分粒装置を「A測定では使うが、B測定では使わない」と取り違えるところにあります。

分粒装置を用いるかどうかは物質ごとに決まり、A測定とB測定で扱いが変わるわけではありません。

※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。

正解:選択肢4(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
1○(正しい)発散源とともに労働者が移動する作業では、作業位置の移動に沿ってB測定を行うので正しい。
2○(正しい)濃度が最も高くなる作業がA測定の時間内に入らないときは、その作業が行われる時間に別途B測定を行ってよいので正しい。
3○(正しい)真空捕集瓶は5本程度を目安とし、各瓶の濃度の算術平均値を測定値とするので正しい。
4×(誤り)A測定で分粒装置を用いる物質について「B測定では分粒装置を使用しない」とするのが誤り。B測定でも同じ分粒装置を用いる
5○(正しい)10分間続けて作動できない相対濃度計は、同じ作動時間の繰り返しで合計10分間作動させ、各測定値の算術平均値をB測定値とするので正しい。

選択肢4のポイント(ここが誤り)

分粒装置は、空気中の粒子のうち呼吸器の奥まで届く大きさの粉じん(吸入性粉じん)だけを取り分けて捕集するための器具です。

これを用いるかどうかは対象とする物質の性質で決まるもので、A測定かB測定かという測定の種類で切り替わるものではありません。

選択肢4は、一部の特定化学物質でA測定のとき分粒装置を付けたろ過捕集を行う、という前半までは正しい記述です。

誤りはその先、「B測定では分粒装置を使用しない」とした点にあります。

A測定で分粒装置を用いる物質は、最も濃度が高くなると思われる場所・時間を測るB測定でも同じ分粒装置を用いて捕集します

ここで分粒装置を外してしまうと、A測定とB測定で取り分ける粒子の範囲が変わり、同じ物差しで濃度を比べられなくなるからです。

前半が正しいぶん、後半のすり替えに気づきにくい肢といえます。

覚え方

  • 分粒装置を使うかは物質で決まる(A測定で使う物質はB測定でも使う)
  • B測定=最も濃度が高い場所・時間をねらう測定(測る対象の取り分け方はA測定と揃える)
  • 真空捕集瓶は5本程度・各瓶濃度の算術平均が測定値
  • 10分続かない相対濃度計=繰り返しで計10分・各値の算術平均がB測定値

理解度チェック

問題:A測定で分粒装置を用いるろ過捕集を行う物質について、B測定では分粒装置を外して捕集してよいか。

答えを見る

いいえ。分粒装置を用いるかどうかは物質で決まり、測定の種類では変わりません。A測定で分粒装置を用いる物質は、B測定でも同じ分粒装置を用いて捕集します。

問題:濃度が最も高くなると思われる作業が、A測定の実施時間内に行われない場合、B測定はどう実施するか。

答えを見る

A測定の時間とは別に、その作業が行われる時間に合わせてB測定を実施してかまいません。B測定は最も濃度が高くなる場面をとらえる測定だからです。

出典

  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会「作業環境測定士試験(デザイン・サンプリング)令和7年8月」公表試験問題 問4・公表正答。
  • 作業環境測定基準(昭和51年労働省告示第46号)第2条ほか(B測定・分粒装置・捕集方法)(e-Gov法令検索)。

この記事を書いた人

作業環境測定士 独学ノート 編集部

作業環境測定士試験を独学で受ける人のための学習ノートの編集部です。