令和7年8月の作業環境測定士試験 デザイン・サンプリング 問2は、A・B測定の単位作業場所の設定に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。
この問題は、単位作業場所を分けるか・一つにまとめるかの判断を中心に問うものです。
判断の基準は作業の種類ではなく、有害物質の分布が連続しているか・分断されているかと労働者の行動範囲です。
引っかけの核心は、「作業が違うから必ず分ける」と作業の種類だけで機械的に分けてしまうところにあります。
※ 問題文そのものは、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が公表している試験問題で確認できます。
正解:選択肢2(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 行動範囲は設定で考慮するが、人数や作業時間は範囲を決める基準にしないので正しい。 |
| 2 | ×(誤り) | 同一区域・同一時間の調合と塗装を「作業が異なるので異なる単位作業場所とする」とするのが誤り。分布が一続きなら一つにできる。 |
| 3 | ○(正しい) | 時間帯によって濃度が高い・低いと予測される場合に、その時間帯を区別して別の単位作業場所とするのは正しい。 |
| 4 | ○(正しい) | 濃度分布が予測できない場合に、労働者の行動範囲を単位作業場所の範囲とするのは正しい。 |
| 5 | ○(正しい) | 上下階に拡散し作業者が行き来する場所を、あわせて一つの単位作業場所とするのは正しい(分布が一続き)。 |
単位作業場所を分けるか一つにまとめるかは、有害物質の分布が連続しているか・分断されているかと行動範囲で判断します。
作業の種類が違うことは、分ける理由にはなりません。
選択肢2は、同一の区域・同一の時間内で、塗料の調合とその塗料を使う塗装が同時に行われている場面です。
場所も時間も重なっているので、有害物質の分布は一続きになります。分布が一続きなら、一つの単位作業場所として設定できます。
それを「作業が異なるので、異なる単位作業場所としなければならない」と、作業の種類の違いだけで機械的に分けてしまうのが誤りです。
逆に選択肢5のように、上下階にわたって分布が一続きなら、行き来する作業でも一つにまとめられます。
分ける・まとめるは作業ではなく分布で決まる、という一点に集約されます。
問題:同一の区域・同一の時間内に塗料の調合と塗装が行われている場合、作業が異なるので必ず別々の単位作業場所にしなければならないか。
いいえ。分けるかどうかは作業の種類ではなく有害物質の分布で決めます。場所も時間も重なって分布が一続きなら、一つの単位作業場所として設定できます。
問題:単位作業場所の範囲を決めるとき、労働者の人数や作業時間は考慮するか。
範囲を決める基準にはしません。基準は行動範囲と有害物質の分布です。人数や作業時間は、測定点の数や測定時間には関わりますが、範囲そのものを決める要素ではありません。
出典
※ 最終更新:2026年6月