令和7年度 2級管工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)問48は、廃棄物の処理を廃棄物の処理及び清掃に関する法律上で問う問題です。4つの記述のうち、誤っているものを1つ選びます。
誤りは選択肢3です。
事業者が自らその産業廃棄物を運搬する場合は、許可が要りません。法第14条第1項のただし書がその場合を外しています。
許可が要るのは業として収集・運搬を行う場合です。建設工事では元請業者が事業者になるので、元請が自分の現場の廃棄物を運ぶのは業ではありません。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢3
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 法第3条第1項の条文どおりです。事業者は事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理します |
| 2 | ○(正しい) | 法第12条第2項です。運搬されるまでの間、産業廃棄物保管基準に従って保管します |
| 3 | ×(誤り) | 許可は要りません。法第14条第1項のただし書が「事業者(自らその産業廃棄物を運搬する場合に限る)」を許可の対象から外しています |
| 4 | ○(正しい) | 法第12条の3第6項です。管理票の写しの送付を受けたら、運搬または処分が終了したことをその写しにより確認します |
許可の条は、本文とただし書で対象が分かれます。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第14条第1項
産業廃棄物(略)の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(略)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。
ただし、事業者(自らその産業廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。
本文は「業として行おうとする者」に許可を求めています。自分の事業から出た廃棄物を自分で運ぶのは、他人から頼まれて運ぶ商売ではありません。
ここで効いてくるのが、建設工事における事業者の決め方です。
同法 第21条の3第1項(抜粋)
土木建築に関する工事(略)が数次の請負によつて行われる場合にあつては、当該建設工事に伴い生ずる廃棄物の処理についてのこの法律(略)の規定の適用については、当該建設工事の注文者から直接建設工事を請け負つた建設業を営む者(以下「元請業者」という。)を事業者とする。
| 誰が運ぶか | 収集運搬業の許可 |
|---|---|
| 元請業者が自分の現場の分を運ぶ | 要らない。元請業者が事業者であり、自ら運搬する場合にあたる |
| 他人の廃棄物を業として運ぶ | 要る(法第14条第1項の本文) |
元請業者が事業者になるので、自分の現場から出た廃棄物を運ぶのは「自ら運搬する場合」です。したがって許可は要りません。
ただし許可が要らないことと、基準が外れることは別です。自ら運搬する場合でも、産業廃棄物処理基準や保管基準には従います。許可の話と、守るべき基準の話を混ぜないようにします。
詳細は産業廃棄物とは?建設工事の排出事業者とマニフェストの5年で扱っています。
元請業者が自分の現場の産業廃棄物を処理施設へ運ぶとき、収集運搬業の許可は必要か。
必要ありません。法第14条第1項のただし書が「事業者(自らその産業廃棄物を運搬する場合に限る。)」を外していて、建設工事では法第21条の3第1項により元請業者が事業者になるためです。
建設工事が数次の請負で行われる場合、廃棄物処理法上の事業者は誰か。
注文者から直接建設工事を請け負った建設業を営む者、すなわち元請業者です。法第21条の3第1項です。
許可が要らない場合、処理の基準も適用されないのか。
適用されます。許可の要否と、産業廃棄物処理基準や保管基準を守る義務は別です。自ら運搬する場合も基準に従います。
> 法規のほかの論点は法規のカテゴリにまとめています
許可の要否や処理の委託の判断は、廃棄物の種類や運搬の形態によって変わります。個別の判断は都道府県または政令市の担当窓口にご確認ください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月