令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.38】は、冷凍機に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。
誤りは選択肢2です。
吸収冷温水機は密閉構造で、自動抽気装置を備えます。中の圧力が大気圧より高ければ、空気を抜く装置は要りません。
抽気装置がついているという一点で、内部が大気圧より低いことがわかります。圧力が高くならないので、ボイラー関係法規の適用も受けません。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢2
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 低圧冷媒の機種は適用外です |
| 2 | ×(適当でない) | 中は大気圧より低いままです |
| 3 | ○(適当) | ベーンだけでは下げ切れません |
| 4 | ○(適当) | ねじ形ロータで圧縮します |
吸収冷温水機の中身は、仕様書が部品まで挙げています。
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)1.3.4.2「構成」(1)(本文109頁)
「構成は、蒸発器、吸収器、再生器、凝縮器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプ(強制循環式のものに限る。)、自動抽気装置、容量調整装置、安全装置、制御盤等とする。また、二重効用の場合は、高温再生器及び高温溶液熱交換器を備えたものとする。」
構成に自動抽気装置が入っています。抽気とは、内部にたまった空気を抜くことです。
中の圧力が大気圧より高ければ、空気は外へ押し出されるので入ってきません。わざわざ抜く装置を備える必要がないので、内部は大気圧より低いことになります。二重効用で加わるのも高温再生器であって、圧力を上げる装置ではありません。
同 1.3.4.3「本体」(1)(本文109頁)
「本体は、鋼板製の胴内に蒸発器、吸収器、再生器及び凝縮器を収めた密閉構造とし、管の点検及び清掃ができる構造とする。」
| 仕様書の記述 | そこからわかること |
|---|---|
| 自動抽気装置を備える | 空気が入り込む=内部は大気圧より低い |
| 密閉構造とする | 外気と切り離して低い圧力を保つ |
ボイラー関係法規が名指しで適用されるのは、ボイラーの側です。
同 1.1.1.2「鋼製ボイラー」(1)(本文91頁)
「鋼製ボイラー及びその附属品の規格は、「ボイラー及び圧力容器安全規則」及び「ボイラー構造規格」(平成15年厚生労働省告示第197号)の定めによる」
選択肢4のスクリュー圧縮機についても、仕様書が構造を書いています。
同 1.3.1.3(4)「スクリュー圧縮機」(本文103頁)
「圧縮機の形式は半密閉形とし、ねじ形のロータとロータとの回転時に生じるすき間の減少により、冷媒ガスを圧縮する構造とする。また、分解及び内部点検ができる構造とする。」
ただし空気熱源ヒートポンプ用に用いられると書いた記述は、仕様書のなかに見つけられませんでした。選択肢1の高圧ガス保安法の適用と、選択肢3のホットガスバイパス制御についても、同じく見つけられませんでした。
冷凍機の種類は冷凍機の種類とは?圧縮機の形式と吸収式の効用で扱っています。
吸収冷温水機の構成に含まれる、空気を抜くための装置は何か。
自動抽気装置です。公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)令和7年版(修補版)1.3.4.2(1)が構成として挙げています。内部が大気圧より低いため、入り込む空気を抜く必要があります。
二重効用の吸収冷温水機で、追加される機器は何か。
高温再生器及び高温溶液熱交換器です。同仕様書1.3.4.2(1)が「二重効用の場合は、高温再生器及び高温溶液熱交換器を備えたものとする」としています。
スクリュー圧縮機は、どのように冷媒ガスを圧縮するか。
ねじ形のロータとロータとの回転時に生じるすき間の減少によって圧縮します。同仕様書1.3.1.3(4)が定めており、形式は半密閉形です。
> 機器・材料のほかの論点は機器・材料のカテゴリにまとめています
選択肢1の高圧ガス保安法の適用範囲、選択肢3のホットガスバイパス制御、選択肢4の空気熱源ヒートポンプ用としての用途については、これをそのまま書いた記述を公共建築工事標準仕様書のなかに見つけられませんでした。公表正答ではいずれも適当な肢として扱われています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月