令和7年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.13】は、鉄筋コンクリート造の建築物に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。
誤りは選択肢4です。挙げられている力が足りません。
建築基準法施行令が、この「力」を具体的に書いています。軸方向力、曲げモーメント、せん断力等の3つを挙げ、しかも等と続けています。
ですから2種類であるという言い切りは成り立ちません。柱には上からの荷重による軸方向力が生じます。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢4
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 単位セメント量です。平成30年度の1級 問題A No.14が同じ趣旨を正しい肢として出しています |
| 2 | ○(適当) | 打継ぎの位置です。この年度の正答肢により適当とされています |
| 3 | ○(適当) | かぶり厚さと火災時です。令和4年度の1級 問題A No.13にまったく同じ記述が正しい肢として並んでいます |
| 4 | ×(適当でない) | 施行令は軸方向力、曲げモーメント、せん断力等としています |
構造計算の規定に、どのような力を指すのかが書かれています。
建築基準法施行令 第八十二条(保有水平耐力計算)第二号の表より
この表において、G、P、S、W及びKは、それぞれ次の力(軸方向力、曲げモーメント、せん断力等をいう。)を表すものとする。
G 第八十四条に規定する固定荷重によつて生ずる力
P 第八十五条に規定する積載荷重によつて生ずる力
S 第八十六条に規定する積雪荷重によつて生ずる力
W 第八十七条に規定する風圧力によつて生ずる力
K 第八十八条に規定する地震力によつて生ずる力
最初に挙がっているのが軸方向力です。選択肢4はこれを落として、曲げモーメントとせん断力だけを挙げています。
さらに条文は「等」と書いており、3つで閉じてもいません。そのため2種類であるという言い切りは、二重に成り立ちません。
| 施行令が挙げている力 | 選択肢4での扱い | どこに生じるか |
|---|---|---|
| 軸方向力 | 挙げていない | 柱には上からの荷重によって生じる |
| 曲げモーメント | 挙げている | 梁や柱に生じる |
| せん断力 | 挙げている | 梁や柱に生じる |
| 等 | 2種類と言い切っている | 条文はこの3つで閉じていない |
選択肢3のかぶり厚さは、前の年度にまったく同じ記述があります。令和4年度の1級 問題A No.13は、かぶり厚さの確保には火災時に鉄筋の強度低下を抑える効果があるという記述を、正しい側に置いています。同じ年度で誤りとされたのは、基礎の鉄筋のかぶり厚さを捨てコンクリート部分を含めた厚さとする記述です。
その捨てコンクリートの扱いも、施行令に書かれています。
同施行令 第七十九条(鉄筋のかぶり厚さ)第一項
鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあつては二センチメートル以上、耐力壁、柱又ははりにあつては三センチメートル以上、直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の立上り部分にあつては四センチメートル以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあつては捨コンクリートの部分を除いて六センチメートル以上としなければならない。
選択肢1の単位セメント量も、過去に出ています。平成30年度の1級 問題A No.14は、単位セメント量を少なくすると水和熱および乾燥収縮によるひび割れを防止することができるという記述を、正しい側に置いています。
鉄筋コンクリート造の数値は梁貫通孔の径は梁せいの何分の1か?鉄筋コンクリート造の読み分けで扱っています。
施行令は、部材に生ずる力としてどのようなものを挙げているか。
軸方向力、曲げモーメント、せん断力等です。建築基準法施行令 第八十二条第二号の表の中で、荷重および外力によって生ずる力の説明として書かれています。3つを挙げたうえで「等」と続けています。
基礎の鉄筋のかぶり厚さは、どう数えるか。
捨コンクリートの部分を除いて6センチメートル以上です。ただし布基礎の立上り部分は除かれ、そちらは直接土に接する部分として4センチメートル以上となります。同施行令 第七十九条第一項です。
単位セメント量を少なくすると、何を防げるか。
水和熱および乾燥収縮によるひび割れです。平成30年度の1級 問題A No.14が、正しい肢としてこの内容を出しています。同年度の公表正答は選択肢2です。
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かぶり厚さは、部材の種類や仕上げの有無によって設計上さらに大きくとることがあります。実際の工事では設計図書をご確認ください。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月