令和6年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.18】は、熱負荷計算に関する問題です。4つの記述のうち、適当でないものを1つ選びます。
誤りは選択肢1です。冷房負荷計算で実効温度差を用いない、と書かれています。
実効温度差は、冷房負荷計算で使うものです。令和3年度の1級 問題A No.18は、暖房負荷計算で外壁の負荷を実効温度差を用いて計算する、という記述を適当でないものとして出しています。
同じ令和3年度は、実効温度差が何で変わるかも書いています。外壁面全日射量、外壁日射吸収率、外壁表面熱伝達率等の要因により変わる、という記述が正しい肢に入っています。
※ このページに問題文そのものは載せていません。一般財団法人 全国建設研修センターの試験問題および正答肢のページには、2026年8月時点で令和7年度と令和8年度が掲載されています。
正解:選択肢1
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(適当でない) | 実効温度差は冷房負荷計算で使うものです。令和3年度が暖房での使用を誤りにしています |
| 2 | ○(適当) | 土間床、地中壁からの負荷です。この年度の正答肢によります |
| 3 | ○(適当) | 正圧とすきま風負荷です。同じくこの年度の正答肢によります |
| 4 | ○(適当) | 暖房の構造体負荷です。令和3年度は暖房で実効温度差を用いる記述を誤りにしています |
実効温度差をどちらの計算で使うかは、過去問がはっきり分けています。
令和3年度 1級管工事施工管理技術検定 第一次検定 問題A【No.18】の公表正答(選択肢4)
「暖房負荷計算では、外壁の負荷は、一般的に、実効温度差を用いて計算する。」
この記述が、適当でないものとして出されています。設問は「熱負荷に関する記述のうち、適当でないものはどれか」です。
暖房では使いません。裏を返せば実効温度差は冷房負荷計算のためのものです。令和6年度の選択肢1は、その冷房負荷計算で用いないと書いています。
実効温度差が何で変わるかも、同じ年度が書いています。
同 問題A【No.18】の正しい肢(選択肢1)
「実効温度差は、外壁面全日射量、外壁日射吸収率、外壁表面熱伝達率等の要因により変わる。」
同年度の公表正答は選択肢4で、この記述は正しい側に置かれています。
日射量や日射吸収率で変わる、という書き方です。どの外壁に用いるかは、別の年度がはっきり書いています。
令和2年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A【No.18】の正しい肢(選択肢4)と公表正答(選択肢3)
「日射及び夜間放射の影響を受ける外壁の負荷計算には、通常の温度差の代わりに、実効温度差を用いる。」(正しい肢)
「北面のガラス窓からの日射負荷は、一般的に、直達日射が当たらないため無視する。」(この記述が、適当でないものとして出されています)
日射だけでなく夜間放射の影響も入ります。また北面について、直達日射が当たらないから無視するという考え方は、令和2年度で誤りとされています。北を向いていても、そこだけ外すという扱いにはなりません。
選択肢4は、令和3年度が誤りにした記述の裏側にあたります。
| どちらの計算か | 外壁の負荷の求め方 | 出どころ |
|---|---|---|
| 冷房負荷計算 | 実効温度差を用いる | 令和3年度が暖房での使用を誤りにしていることによります |
| 暖房負荷計算 | 温度差を定常状態として計算する | 令和6年度の正しい肢 |
冷房は日射の影響を時間ごとに見るので実効温度差を使い、暖房は定常状態で計算します。
選択肢2の土間床と地中壁も、令和2年度が正しい肢に置いています。
令和2年度 同 問題A【No.18】の正しい肢(選択肢2)
「土間床、地中壁からの通過熱負荷は、一般的に、年中熱損失側であるため無視する。」
同年度の公表正答は選択肢3で、この記述は正しい側に置かれています。
年中熱損失側だから、冷房負荷としては見込まないという扱いです。令和6年度の選択肢2は「負荷は見込まない」と書いており、同じ向きです。
選択肢3のすきま風も、令和元年度が正しい肢に置いています。
令和元年度 1級管工事施工管理技術検定 学科試験 問題A【No.18】の正しい肢(選択肢1)
「サッシからの隙間風負荷は、導入外気量と排気量を調整し、室内を正圧に保つことが期待できる場合、見込まなくてよい。」
同年度の公表正答は選択肢2で、この記述は正しい側に置かれています。
室内を正圧に保てるなら、隙間風負荷は見込まなくてよいという扱いです。令和6年度の選択肢3は正圧に保つ手段を空調方式と書いていますが、正圧なら考慮しないという向きは同じです。
熱負荷に何を入れるかは冷房負荷に入れないものは何か?熱負荷の読み分けで扱っています。
実効温度差は、冷房負荷計算と暖房負荷計算のどちらで用いるか。
冷房負荷計算です。令和3年度の1級 問題A No.18は、暖房負荷計算で外壁の負荷を実効温度差を用いて計算するとした記述を適当でないものとして出しており、公表正答はこの選択肢4です。
実効温度差は、どのような要因で変わるか。
外壁面全日射量、外壁日射吸収率、外壁表面熱伝達率等の要因です。令和3年度の1級 問題A No.18の選択肢1が、正しい肢としてこの内容を出しています。
暖房負荷計算の構造体負荷は、どのように計算するか。
一般的に、温度差を定常状態として計算します。令和6年度の1級 問題A No.18の選択肢4が、正しい肢としてこの内容を出しています。実効温度差を用いるのは冷房負荷計算のほうです。
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熱負荷の計算方法は、建物の条件や採用する計算法によって扱いが変わります。実際の設計では条件ごとの検討が必要です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年8月