令和8年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.30は、受水槽を設置したポンプ直送方式について、最も不適当なものを選ぶ問題です。水質・停電時・送水の仕組み・給水圧力の4つの面から問われます。
この問題は、ポンプ直送方式を高置水槽方式と並べて比べるものです。違いは高置水槽があるかないかの1点で、そこから水質・停電時・圧力の3つの差が出ます。
引っかけの核心は、選択肢1が水質汚染の可能性を「高くなる」としている点です。高置水槽が無いぶん、水がたまる場所は1つ減ります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(最も不適当なもの)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 誤り | 高置水槽方式と比較すると、水質汚染の可能性は低くなる |
| 2 | 正しい | 高置水槽が無いので、停電でポンプが止まれば給水も止まる |
| 3 | 正しい | 受水槽の水を給水ポンプで必要な箇所へ直送する。方式の定義そのもの |
| 4 | 正しい | 受水槽でいったん切れるので、本管の圧力変化は届かない |
最も不適当なのは選択肢1です。
2つの方式の違いは、水がたまる場所の数です。
高置水槽方式は槽を2つ通ります。屋上の高置水槽は水が滞留しやすく、外気にも触れるため、汚染の機会がそのぶん増えます。ポンプ直送方式は受水槽の1つだけなので、高置水槽方式と比較すれば水質汚染の可能性は低いことになります。
この向きは過去の出題で確かめられます。令和6年度前期No.30は高置水槽方式を主語にした問題で、正答は選択肢1でした。つまり残る肢は正しく、そこに次の文が入っています。
令和6年度(前期)2級 第一次検定 No.30 選択肢2(正しい肢/主語は高置水槽方式)
ポンプ直送方式に比べて、水質汚染の可能性が高くなる。
令和8年度前期の選択肢1は、この文の主語を入れ替えたまま向きだけ直さなかったものです。主語がどちらの方式かを確かめてから読むと引っかかりません。
停電時の違いも同じ理由から出ます。高置水槽方式は屋上に水が残っているので停電しても重力で流れますが、ポンプ直送方式はポンプが止まればそこで終わりです。水をためる場所が少ないことは、水質には有利、停電には不利という形で両方に効いています。
ポンプ直送方式と高置水槽方式では、どちらが水質汚染の可能性が高いか。
高置水槽方式です。受水槽に加えて屋上の高置水槽も通るため、水がたまる場所が1つ多くなります。
ポンプ直送方式で停電が起きるとどうなるか。
給水ポンプが停止し、給水が不可能になります。高置水槽のように重力で流せる貯めがないためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月