令和8年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.17は、高圧配電線路において一般的に採用されている中性点接地方式に関する問題です。この問題では、4つの方式のうち、適当なものを選びます。
この問題は、電圧の階級ごとにどの接地方式が使われるかを問うものです。非接地方式、直接接地方式、消弧リアクトル接地方式、補償リアクトル接地方式の4つが並びます。
核心は高圧配電線路で何を優先しているかです。地絡が起きたときに流れる電流を、大きくしたいのか小さくしたいのかで方式が決まります。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢1(非接地方式)
> この論点をやさしく解説:中性点接地方式とは?直接接地・抵抗接地・非接地の違いを整理
| 選択肢 | 方式 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 非接地方式 | 高圧配電線路で一般に使う。地絡電流が小さく通信線への影響も小さい |
| 2 | 直接接地方式 | 187kV以上の特別高圧で使う。地絡電流は大きいが電位上昇を抑えられる |
| 3 | 消弧リアクトル接地方式 | 対地静電容量と共振させてアークを消す。特別高圧の一部で使う |
| 4 | 補償リアクトル接地方式 | ケーブル系統で充電電流を打ち消すために使う |
高圧配電線路で標準的に使われるのは選択肢1です。
中性点をどう扱うかは、地絡が起きたときに流したい電流の大きさで決まります。中性点を大地につなぐほど、地絡電流は大きくなります。
高圧配電線路は、需要家のすぐ近くまで伸びる身近な線です。地絡電流が大きいと、感電の危険が増え、そばを走る通信線に誘導障害を起こします。そこで中性点を大地につながない非接地方式とし、地絡電流を対地静電容量を通って流れるぶんだけに抑えています。
いっぽう直接接地方式は187kV以上の特別高圧で使われます。電圧が高いと機器の絶縁を厚くする費用がかさむので、中性点を直接つないで異常電圧を抑えます。そのぶん地絡電流は大きくなりますが、遮断器で速やかに切ります。
配電は電流を小さく、超高圧は電位を低くという狙いの違いで覚えます。
高圧配電線路で非接地方式を使うのはなぜか。
地絡電流を小さく抑えるためです。需要家に近い線路なので、感電の危険と通信線への誘導障害を減らす狙いがあります。
直接接地方式はどこで使われるか。
187kV以上の特別高圧の系統です。中性点を直接接地して異常電圧を抑え、機器の絶縁を薄くできます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月