令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.42は、新築事務所ビルの電気工事における総合工程表の作成について、最も不適当なものを選ぶ問題です。受電日からの逆算・動かせない作業・諸官庁への提出時期・稼働人員の4点が並びます。
この問題は、総合工程表がどの粗さで作る工程表かを問うものです。工事全体を大づかみに把握するための表なので、細かい作業まで書き込むものではありません。
引っかけの核心は、選択肢4の「作業種別ごとに」「必要な労務の稼働人員を記入する」です。これは労務工程表の役目で、粗さの違う表の話が混ざっています。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当なもの)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 受変電設備・幹線は受電日から逆算する |
| 2 | 正しい | 動かせない作業を中心に計画する |
| 3 | 正しい | 諸官庁への提出予定時期を記入する |
| 4 | 誤り | 稼働人員は労務工程表で扱う |
最も不適当なのは選択肢4です。
総合工程表で細かい管理をしないことは、令和3年度に誤りとして示されています。
令和3年度(前期)2級 第一次検定 No.44 選択肢2(正答は選択肢2)
総合工程表により,作業種別ごとの作業間の工程調整や詳細な進捗管理をする。
この肢が不適当とされています。総合工程表は作業種別ごとの細かい調整や進捗管理をする表ではありません。令和7年度の選択肢4も、同じく作業種別ごとの計画と稼働人員という細かい話を総合工程表に持ち込んでいます。
稼働人員を扱うのは別の表です。
令和3年度(前期)2級 第一次検定 No.44 選択肢1(正しい肢)
労務工程表で作業種別ごとに稼動人員を積み上げてピークを把握し,稼動人員を平準化させ無理・無駄のない計画をする。
作業種別ごとの稼働人員は労務工程表の役目だと、同じ年の同じ設問に書かれています。
残る3つは、過去に正しい肢として出ています。
令和3年度(後期)2級 第一次検定 No.44 選択肢1・選択肢2(正しい肢/正答は選択肢4)
1.諸官庁への書類の作成を計画的に進めるため,提出予定時期を記入する。
2.工程的に動かせない作業がある場合は,それを中心に他の作業との関連性をふまえ計画する。
この年に不適当とされたのは選択肢4の「仕上げ工事など各種の工事が集中する時期は、各作業を詳細に記入する」でした。ここでも「詳細に記入する」が誤りにされています。
選択肢1の逆算も、令和1年度に確かめられます。
令和1年度(後期)2級 学科試験 No.47 選択肢2(正しい肢/正答は選択肢3)
受変電設備,幹線などの工事期間は,受電の自主検査日より逆算して計画する。
電気工事は受電日という動かせない日が決まっているので、そこから逆算して各工事の期間を割り付けます。この逆算の考え方は、選択肢2の「動かせない作業を中心に計画する」と同じ筋です。
工程表の粗さは3段階で覚えます。
| 工程表 | 粗さ |
|---|---|
| 総合工程表 | 工事全体を大局的に把握する。着工時に作る |
| 月間工程表 | 月ごとの進捗を管理する |
| 週間工程表 | 詳細な検討と調整を行う |
作業種別ごとの稼働人員を積み上げる工程表は何か。
労務工程表です。ピークを把握して稼働人員を平準化し、無理・無駄のない計画にします。
受変電設備や幹線の工事期間はどう計画するか。
受電日から逆算して計画します。受電日は動かせない日なので、そこを起点に各工事の期間を割り付けます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月