令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.35は、コンクリートについて最も不適当なものを選ぶ問題です。中性化・凝結と硬化・圧縮強度と引張強度・スランプの4点が並びます。
この問題は、スランプが何を表す数値かを問うものです。試験でコンクリートを崩したときの下がり具合なので、大きいほど柔らかいことになります。
引っかけの核心は、選択肢4が「スランプが小さいほど流動性が大きい」としている点です。過去問には同じ論点が逆向きで載っています。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当なもの)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 二酸化炭素で表面から中性化していく |
| 2 | 正しい | セメントと水の化学反応で凝結・硬化する |
| 3 | 正しい | 圧縮強度は高いが引張強度は低い |
| 4 | 誤り | スランプが大きいほど流動性が大きい |
最も不適当なのは選択肢4です。
スランプと流動性の向きは、平成30年度に正しい肢として載っています。
平成30年度(後期)2級 学科試験 No.38 選択肢1(正しい肢/正答は選択肢4)
生コンクリートのスランプは,その数値が大きいほど流動性は大きい。
この年に不適当とされたのは選択肢4の「コンクリートの耐久性は、水セメント比が大きいほど向上する」で、スランプの肢は正しいものとして残りました。令和7年度の選択肢4は、この向きを逆にした形です。
スランプは、スランプコーンに詰めた生コンクリートを引き抜いたときに、頂部が何cm下がったかを測った値です。柔らかいほど大きく崩れて下がるので、数値が大きいほど柔らかく流動性が大きいことになります。
選択肢3の強度の話も、令和4年度に逆向きで出て不適当とされました。
令和4年度(後期)2級 第一次検定 No.37 選択肢2(正答は選択肢2)
コンクリートの圧縮強度と引張強度は,ほぼ等しい。
「ほぼ等しい」が誤りとされたので、令和7年度の「圧縮強度は高いが、引張強度は低い」が正しいと決まります。コンクリートは押される力に強く引っ張られる力に弱いので、引張力のかかる側に鉄筋を入れて補います。これが鉄筋コンクリートの成り立ちです。
選択肢1の中性化は、令和1年度にも正しい肢として出ています。
令和1年度(前期)2級 学科試験 No.38 選択肢3
空気中の二酸化炭素などにより,コンクリートのアルカリ性は表面から失われて,中性化していく。
コンクリートは本来アルカリ性で、その中にある鉄筋はさびから守られています。中性化が進んで鉄筋の位置まで届くと、鉄筋がさびて膨張しコンクリートを押し割ります。だから中性化は防ぐべきもので、かぶり厚さを確保する理由もここにあります。
スランプの数値が大きいコンクリートはどんな状態か。
柔らかく流動性が大きい状態です。スランプコーンを引き抜いたときの下がり量が大きいほど、柔らかいことを表します。
コンクリートの中性化が問題になるのはなぜか。
アルカリ性が失われると内部の鉄筋がさびるためです。さびた鉄筋は膨張してコンクリートを押し割ります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月