令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.23は、据置鉛蓄電池について、最も不適当なものを選ぶ問題です。制御弁式の補水・触媒栓・放電時の比重・温度と自己放電の4点が並びます。
この問題は、自己放電が温度とどう関係するかを問うものです。化学反応が関わるものは、温度が上がれば進みが速くなります。
引っかけの核心は、選択肢4の「小さくなる」です。過去問には同じ文が「大きくなる」で載っており、そこだけ入れ替わっています。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当なもの)
> この論点をやさしく解説:据置鉛蓄電池とは?ベント形と制御弁式の違いを整理
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 制御弁式は補水が不要 |
| 2 | 正しい | 触媒栓は発生したガスを水に戻す |
| 3 | 正しい | 放電すると電解液の比重は下がる |
| 4 | 誤り | 温度が高いほど自己放電は大きくなる |
最も不適当なのは選択肢4です。
この設問は、平成30年度に4つの肢のうち3つが同じ内容で出ています。
平成30年度(前期)2級 学科試験 No.26(正答は選択肢4)
1.放電すると,電解液の濃度(比重)が下がる。
2.温度が高いほど,自己放電は大きくなる。
3.制御弁式鉛蓄電池は,通常,電解液を補液することが出来ない。
この年に不適当とされたのは選択肢4の「ベント形蓄電池は、使用中の補水が不要である」で、上の3つは正しい肢として残りました。令和7年度の選択肢4は、このうちの選択肢2を「小さくなる」に変えた形です。
自己放電は、使っていなくても電池の中で反応が進んで容量が減っていくことです。化学反応なので温度が上がるほど速く進み、暑い場所に置いた電池ほど早く減ります。保管するなら涼しい場所がよいのはこのためです。
選択肢3の比重も、同じ理屈で説明できます。鉛蓄電池は放電すると電解液の硫酸が極板と反応して水になっていくため、液の濃度が薄まり比重が下がります。逆に充電すれば比重は戻ります。比重を測れば充電の状態が分かるのはこのためです。
令和4年度(前期)2級 No.25 では、この肢が「放電すると、電解液の比重は上がる」と逆に書かれて不適当とされました。比重は放電で下がる、と向きで覚えます。
選択肢1と選択肢2は、どちらも水を減らさないための工夫の話です。
据置鉛蓄電池の自己放電は温度とどう関係するか。
温度が高いほど大きくなります。自己放電は電池内部の化学反応なので、温度が上がるほど速く進みます。
鉛蓄電池を放電すると電解液の比重はどうなるか。
下がります。硫酸が極板と反応して水になっていくため、液の濃度が薄まります。充電すれば戻ります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月