令和7年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.7は、架空送電線路に発生するコロナ放電について、最も不適当なものを選ぶ問題です。ラジオ受信障害・送電電圧・電線の外径・天気の4点が並びます。
この問題は、コロナ放電が電線の表面の電界の強さで決まることを押さえていれば解けます。電界が強くなる条件がそろうほど発生しやすくなります。
引っかけの核心は、選択肢4の天気です。晴れているほうが乾いていて出にくそうに思えますが、逆です。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当なもの)
> この論点をやさしく解説:多導体方式とは?単導体との違いと固有の部材・現象を整理
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 放電が電波を出すのでラジオ受信障害が起きる |
| 2 | 正しい | 電圧が高いほど電線表面の電界が強くなる |
| 3 | 正しい | 外径が大きいほど表面の電界が緩み、発生しにくい |
| 4 | 誤り | 雨天時のほうが発生しやすい。向きが逆 |
最も不適当なのは選択肢4です。
天気の向きは、過去の出題に正しい肢として出ています。
令和1年度(前期)2級 学科試験 No.10 選択肢3(正しい肢/正答は選択肢4)
晴天時より雨天時の方が発生しやすい。
令和7年度の選択肢4は、この文の晴天時と雨天時を入れ替えたものです。
雨のほうが出やすいのは、電線の表面に付いた水滴が突起になるからです。コロナ放電は表面の電界が空気の耐える限界を超えると始まりますが、電界は尖ったところに集中します。まっすぐな電線の表面は電界が散っているのに対し、丸く盛り上がった水滴の先では強まります。虫や汚れが付いたときに出やすくなるのも同じ理屈です。
選択肢3の外径も、同じ「電界の集中」で説明できます。細い電線ほど表面の曲がりがきつく、電界が集まります。太くすれば表面がなだらかになり、電界が緩みます。多導体方式でコロナを抑えられるのも、複数の電線を束ねて見かけの太さを増やしているからです。
コロナが起きると、放電にエネルギーを取られてコロナ損が生じ、送電効率が下がります。また放電が電波を出すので、選択肢1のラジオ受信障害につながります。
コロナ放電は晴天時と雨天時のどちらが発生しやすいか。
雨天時です。電線の表面に付いた水滴が突起になり、そこに電界が集中するためです。
電線の外径を大きくするとコロナが出にくくなるのはなぜか。
表面の曲がりがなだらかになり、電界の集中が緩むためです。多導体方式も見かけの太さを増やして同じ効果を狙っています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月