令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.58は、消防の用に供する設備のうち、消火設備として、消防法上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、消火設備と消防用水の違いを分かっているかを問うものです。消火設備は水や消火剤を使って実際に火を消す機械器具・設備です。
水を貯めておくだけのものは、消火設備ではなく別の区分に入ります。
正解:選択肢2(防火水槽)
> この論点をやさしく解説:消防用設備等の工事着手届とは?対象となる14の設備と期限を整理
| 選択肢 | 設備 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 消火器 | 条文の第一号。消火設備 |
| 2 | 防火水槽 | 消防用水。消火設備ではない |
| 3 | 動力消防ポンプ設備 | 消火設備の最後に並ぶ |
| 4 | 不活性ガス消火設備 | 消火設備 |
定められていないのは選択肢2です。
消防法施行令は、消火設備を次のように定めています。
消防法施行令 第7条第2項
消火設備は、水その他消火剤を使用して消火を行う機械器具又は設備であつて、次に掲げるものとする。
一 消火器及び簡易消火用具(水バケツ、水槽、乾燥砂、膨張ひる石又は膨張真珠岩)
二 屋内消火栓設備 三 スプリンクラー設備 四 水噴霧消火設備 …
柱書きの「水その他消火剤を使用して消火を行う」が定義です。列挙されているのは、この動作をする機械器具や設備です。
防火水槽は、消防隊が使う水を貯めておく施設です。それ自体が火を消すわけではありません。消防法施行令では消防用水という別の区分に置かれています。
消防用設備等の区分
消火設備 … 火を消すもの(消火器、屋内消火栓、スプリンクラー、不活性ガス消火設備、動力消防ポンプ設備など)
警報設備 … 火事を知らせるもの(自動火災報知設備、非常警報設備など)
避難設備 … 逃げるためのもの(避難はしご、誘導灯、誘導標識など)
消防用水 … 水を貯めておくもの(防火水槽、これに代わる貯水池)
消火活動上必要な施設 … 消防隊が使うもの(連結送水管、非常コンセント設備、無線通信補助設備など)
紛らわしいのが第一号の簡易消火用具に「水槽」が入っていることです。ただしこれは、その場で水をかけるために置いておくバケツや桶のような器具で、消防隊が吸い上げる防火水槽とは規模も使い方も違います。
選択肢3の動力消防ポンプ設備は、名前に「ポンプ」とあるので水を送る装置に見えますが、これはホースをつないで放水する設備で、消火設備の列挙に入っています。水を出して火を消すので消火設備です。
迷ったら、それ自体が火を消す動作をするかを問います。貯めるだけなら消防用水、消防隊が接続して使うだけなら消火活動上必要な施設です。
消防法施行令が定める消火設備の定義は。
水その他消火剤を使用して消火を行う機械器具または設備です。
防火水槽はどの区分に入るか。
消防用水です。消防隊が使う水を貯めておく施設で、それ自体が消火するものではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月