令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.59は、事業者が労働者に安全衛生教育を行わなければならない場合として、労働安全衛生法上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、安全衛生教育が必要になるきっかけを分かっているかを問うものです。教育をするのは人が新しい仕事に就くときです。
誤りの肢は、人ではなく書類の話にすり替わっています。
正解:選択肢3(施工体制台帳を作成したとき)
| 選択肢 | 場面 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 作業内容を変更したとき | 雇入れ時と同じ扱い。定められている |
| 2 | 高圧充電電路の修理につかせるとき | 特別教育。定められている |
| 3 | 施工体制台帳を作成したとき | 書類の作成。教育のきっかけではない。定められていない |
| 4 | 職長が新たに職務につくとき | 職長教育。定められている |
定められていないのは選択肢3です。
労働安全衛生法が定める安全衛生教育は、次の3つです。
| 教育 | いつ行うか |
|---|---|
| 雇入れ時等の教育 | 労働者を雇い入れたとき、または作業内容を変更したとき |
| 特別教育 | 危険または有害な業務につかせるとき |
| 職長等の教育 | 職長など、作業中の労働者を直接指導・監督する者が新たに職務につくとき |
3つとも「人」が起点です。新しく入る、担当が変わる、危ない仕事に就く、人を指揮する立場になる。いずれもその人が知らないことを教える必要が生じた場面です。
選択肢3の施工体制台帳は、下請の関係を書き出した書類で、建設業法が作成を義務づけているものです。作成しても、誰かが新しい仕事に就くわけではありません。教育のきっかけになりません。
選択肢2の高圧充電電路の修理は、特別教育の対象です。電気の業務では、低圧・高圧・特別高圧のそれぞれで内容が決められています。
選択肢1が意外に思えるかもしれませんが、作業内容が変われば知らないことが増えるので、雇入れ時と同じ教育が要ります。長く働いている人でも、初めての作業に移るときは教育の対象です。
迷ったら「誰かの仕事が新しくなったか」を問います。なっていれば教育、なっていなければ別の話です。
雇入れ時等の教育を行うのはどんなときか。
労働者を雇い入れたときと、労働者の作業内容を変更したときです。
職長等の教育はいつ行うか。
職長など、作業中の労働者を直接指導・監督する者が新たにその職務につくときです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月