令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.55は、一般用電気工作物等において、電気工事士でなくとも従事できる作業または工事として、電気工事士法上、正しいものを選ぶ問題です。
この問題は、電気工事士でなければできない作業の線引きを分かっているかを問うものです。分かれ目は電線につないだり、電線を扱ったりするかです。
電線に触れない取り付け作業は、軽微な工事として資格が要りません。
正解:選択肢3(電力量計を木板に取り付ける工事)
> この論点をやさしく解説:第一種電気工事士は自家用のすべてをやれるのか?4つの資格の作業範囲を条文で分ける
| 選択肢 | 作業 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 接地極を地面に埋設 | 電気工事士でなければできない |
| 2 | 電線を金属ダクトに収める | 電線を扱う。できない |
| 3 | 電力量計を木板に取り付け | 軽微な工事。資格なしで従事できる |
| 4 | 電線をコンセントにねじ止め | 配線器具への接続。できない |
正しいのは選択肢3です。
電気工事士法施行令第1条に、資格が要らない軽微な工事が列挙されています。
電気工事士法施行令 第1条(軽微な工事)
三 電圧六百ボルト以下で使用する電力量計若しくは電流制限器又はヒューズを取り付け、又は取り外す工事
五 電線を支持する柱、腕木その他これらに類する工作物を設置し、又は変更する工事
六 地中電線用の暗きょ又は管を設置し、又は変更する工事
選択肢3の「電力量計を木板に取り付ける工事」は、この第三号にそのまま当てはまります。
列挙された工事に共通するのは、充電部に電線をつなぐ作業を含まないことです。器具を所定の位置に据える、柱を立てる、管を埋める。どれも電気そのものを扱いません。
これに対して、ほかの3つは電線を扱います。
| 選択肢 | なぜ資格が要るか |
|---|---|
| 1 | 接地極の埋設は接地工事の一部。接地が効かないと漏電時に感電する |
| 2 | 電線を傷つければ地絡や短絡になる。収める作業も電線の扱い |
| 4 | 配線器具への接続そのもの。締め方が甘いと発熱して火災になる |
選択肢1の「地面に埋設する」という言葉が、軽微な工事の第六号(地中電線用の管を設置する工事)と似て見えるのが、この問題の紛らわしさです。管を埋めるのは資格が要りませんが、接地極を埋めるのは接地工事なので資格が要ります。
迷ったら「その作業をしくじると電気の事故になるか」を考えます。なるなら資格が要る、と覚えれば大きく外しません。
電気工事士でなくとも取り付け・取り外しができる器具は何か。
電圧600V以下で使用する電力量計、電流制限器、ヒューズです。
接地極を地面に埋設する作業に資格が要るのはなぜか。
接地工事の一部であり、接地が効かないと漏電したときに感電事故につながるためです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月