令和7年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.18は、配電系統の電圧調整について、最も不適当なものを選ぶ問題です。変電所の送出電圧・柱上変圧器のタップ・線路電圧調整器・分路リアクトルの4点が並びます。
この問題は、分路リアクトルが力率をどちらへ動かすかを問うものです。コンデンサとリアクトルは、働きが正反対です。
引っかけの核心は、選択肢4の「力率を進ませるために分路リアクトル」です。進ませるのはコンデンサのほうです。
※ 問題文そのものは、建設業振興基金が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も不適当なもの)
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| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 正しい | 変電所の送出電圧を調整する |
| 2 | 正しい | 柱上変圧器のタップで二次側電圧を調整する |
| 3 | 正しい | 中間地点に線路電圧調整器を設置する |
| 4 | 誤り | 分路リアクトルは進みを打ち消す側 |
最も不適当なのは選択肢4です。
分路リアクトルとコンデンサは、無効電力の向きが逆です。
| 機器 | 流れる電流 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 電力用コンデンサ | 進み | 遅れ力率を改善する。電圧が下がったとき |
| 分路リアクトル | 遅れ | 進み過ぎを打ち消す。電圧が上がったとき |
分路リアクトルは遅れ電流を流して、系統の進みを打ち消す機器です。力率を進ませるどころか、進み過ぎているのを戻すために使います。
分路リアクトルが要るのは、軽負荷のときに電圧が上がりすぎるためです。深夜など負荷が軽い時間帯は、ケーブルや長い電線の静電容量による進み電流が目立ち、受電端の電圧が送電端より高くなることがあります。ここで遅れ電流を流して打ち消します。
この2つが調相設備として対になっていることは、令和7年度前期 No.6 でも出てきました。電圧が下がったらコンデンサ、上がったらリアクトルと対で覚えます。
残る3つは、いずれも電圧を直接調整する手です。
選択肢3で「中間地点」とあるのは、末端まで届く前に一度電圧を戻すという考え方です。線路が長いほど末端の電圧が下がるので、途中で調整します。
分路リアクトルはどんなときに使うか。
軽負荷時などに進み電流で電圧が上がりすぎるときです。遅れ電流を流して進みを打ち消します。
線路電圧調整器はどこに設置するか。
電圧降下が大きい配電線の中間地点です。末端まで届く前に一度電圧を持ち上げます。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月