令和6年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.58は、消防の用に供する設備のうち警報設備として、消防法上、定められていないものを選ぶ問題です。
この問題は、消防法が定める警報設備の範囲を分かっているかを問うものです。警報設備は火災やガス漏れを建物の中の人に知らせる設備です。
防災無線システムは、消防法の警報設備には入りません。
正解:選択肢4(防災無線システム)
> この論点をやさしく解説:消防用設備等の工事着手届とは?対象となる14の設備と期限を整理
| 選択肢 | 設備 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 自動火災報知設備 | 警報設備の代表。定められている |
| 2 | 自動式サイレン | 非常警報設備の一つ。定められている |
| 3 | 漏電火災警報器 | 警報設備。定められている |
| 4 | 防災無線システム | 消防法の設備ではない。定められていない |
定められていないのは選択肢4です。
引っかけの核心は、防災無線も災害時に知らせる仕組みなので、警報設備の仲間に見えるところです。根拠になる法律が違います。
消防法施行令が定める警報設備は、次のとおりです。
| 警報設備 | 中身 |
|---|---|
| 自動火災報知設備 | 感知器・発信機・受信機・地区音響装置 |
| ガス漏れ火災警報設備 | 検知器・受信機・警報装置 |
| 漏電火災警報器 | 漏電を検出して火災を防ぐ |
| 消防機関へ通報する火災報知設備 | 119番へ自動で通報する |
| 非常警報器具・非常警報設備 | 警鐘・携帯用拡声器・手動式サイレン/非常ベル・自動式サイレン・放送設備 |
選択肢2の自動式サイレンは、非常警報設備の中に名前が挙がっています。非常ベルや放送設備と同じ分類です。
防災無線は、災害対策基本法などに基づいて自治体が整備する通信網です。市町村が住民へ知らせる仕組みで、建物ごとに設ける消防用設備ではありません。
消防用設備等の全体の中での位置づけも確かめておきます。
| 区分 | 主なもの |
|---|---|
| 消火設備 | 消火器、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備 |
| 警報設備 | 自動火災報知設備、漏電火災警報器、非常警報設備 |
| 避難設備 | 避難はしご、救助袋、誘導灯 |
| 消火活動上必要な施設 | 排煙設備、連結送水管、非常コンセント設備、無線通信補助設備 |
無線が関わる設備としては無線通信補助設備がありますが、これは消火活動上必要な施設で、警報設備ではありません。地下街などで消防隊の無線がつながるようにするものです。
非常警報設備に含まれるものは。
非常ベル、自動式サイレン、放送設備です。
無線通信補助設備はどの区分か。
消火活動上必要な施設です。警報設備ではありません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月