令和6年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.51は、建設工事の請負契約に関する記述として、建設業法上、誤っているものを選ぶ問題です。
この問題は、契約書に必ず書く事項を分かっているかを問うものです。工事着手の時期と工事完成の時期は、法律で定められた必須の記載事項です。
省略できません。
正解:選択肢4(工事着手の時期の記載を省略できる)
| 選択肢 | 内容 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 承諾を得て電磁的措置を講じられる | 書面に代えられる。正しい |
| 2 | 請求があれば見積書を交付 | 契約成立までに交付する。正しい |
| 3 | 現場代理人を書面で通知 | 注文者へ通知する。正しい |
| 4 | 工事着手の時期を省略できる | 必須の記載事項。誤り |
誤っているのは選択肢4です。
引っかけの核心は、選択肢1が「電磁的措置に代えられる」と柔軟な扱いを述べているので、他も緩められそうに見えるところです。形式は緩められても、中身は減らせません。
建設業法第19条第1項が定める請負契約書の記載事項は、次のとおりです。
| 号 | 記載事項 |
|---|---|
| 第一号 | 工事内容 |
| 第二号 | 請負代金の額 |
| 第三号 | 工事着手の時期及び工事完成の時期 |
| 第五号 | 請負代金の全部又は一部の前金払、出来形部分に対する支払の定め |
| 以下 | 設計変更・工期変更の定め、天災による損害の負担、契約の解除に関する定めなど |
いつ始めていつ終わるかは契約の根幹です。これが決まっていないと、遅延の責任もはっきりしません。
選択肢1の電磁的措置は、紙の書面をやりとりする代わりに、電子データで契約できるという規定です。相手方の承諾を得ることが条件で、勝手に電子化はできません。書く内容が減るわけでもありません。
選択肢2の見積書は、注文者から請求があったときに、契約が成立するまでの間に交付します。契約後では意味がないためです。
また、建設業者が見積りを行うための期間も定められています。
| 工事の予定価格 | 見積期間 |
|---|---|
| 500万円未満 | 1日以上 |
| 500万円以上5,000万円未満 | 10日以上 |
| 5,000万円以上 | 15日以上 |
選択肢3の現場代理人は、請負者に代わって現場を取り仕切る人です。権限の範囲などを書面で注文者に通知します。主任技術者とは別の役割ですが、兼ねることはできます。
請負契約書に工事着手の時期を書かなくてよいか。
書かなければなりません。工事着手の時期及び工事完成の時期は、建設業法第19条が定める必須の記載事項です。
見積書はいつまでに交付するか。
注文者から請求があったときに、請負契約が成立するまでの間に交付します。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月