令和6年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.23は、D種接地工事を施す箇所として、電気設備の技術基準とその解釈上、不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、接地工事の種類が何で決まるかを分かっているかを問うものです。高圧・特別高圧を直接扱うものはA種、低圧の機器はD種です。
選択肢のうち1つは、高圧の電路そのものに取り付ける機器です。
正解:選択肢4(高圧の電路に施設する避雷器)
> この論点をやさしく解説:接地工事の種別とは?A種・B種・C種・D種を施す箇所を整理
> この論点をやさしく解説:計器用変流器の二次側を開放してよいか?VT・CT・ZCTで分かれる扱い
> この論点をやさしく解説:接地抵抗値の判定とは?種別ごとの上限と500Ωの緩和を整理
| 選択肢 | 箇所 | 接地工事の種類 |
|---|---|---|
| 1 | 高圧計器用変成器の二次側電路 | 二次側は低圧なのでD種。適当 |
| 2 | 100Vの金属管(長さ10m) | 300V以下なのでD種。適当 |
| 3 | 200Vの電動機の金属製外箱 | 300V以下なのでD種。適当 |
| 4 | 高圧の電路の避雷器 | A種接地工事。不適当 |
不適当なのは選択肢4です。
接地工事は4種類あり、扱う電圧と危険の大きさで決まります。
| 種類 | 接地抵抗値 | 主な対象 |
|---|---|---|
| A種 | 10Ω以下 | 高圧・特別高圧の機器の外箱、避雷器、高圧計器用変成器の一次側 |
| B種 | 計算で決める | 高圧と低圧を結ぶ変圧器の低圧側の中性点 |
| C種 | 10Ω以下 | 300Vを超える低圧の機器 |
| D種 | 100Ω以下 | 300V以下の低圧の機器、高圧計器用変成器の二次側 |
避雷器は、雷による異常電圧が来たときに導通して電流を大地へ流す機器です。流れるのは雷の大電流なので、確実に大地へ逃がす必要があります。高圧の電路に取り付けるものなのでA種接地工事です。
選択肢1が紛らわしく見えますが、「二次側」と書かれているのが決め手です。
計器用変成器の接地
一次側(高圧側)の外箱 → A種
二次側(低圧側)の電路 → D種
計器用変成器は高圧を低圧に変換して計器へ送る機器です。二次側は計器がつながる低圧の回路なので、D種になります。「高圧計器用変成器」という名前の中の「高圧」に引っ張られないことが大切です。
選択肢2・3は、どちらも300V以下の低圧なのでD種です。C種とD種の分かれ目は300Vで、300Vを超えるとC種、以下ならD種と覚えます。
この問題は、「高圧」という言葉が3つの肢に出てくるのが仕掛けです。高圧と書いてあってもA種とは限らず、その機器が実際に高圧を扱う部分かどうかで判断します。
高圧の電路に施設する避雷器の接地工事は何種か。
A種接地工事です。接地抵抗値は10Ω以下とします。
高圧計器用変成器の二次側電路はどの接地工事か。
D種接地工事です。二次側は計器がつながる低圧の回路だからです。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月