令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.25は、D種接地工事を施す箇所として、電気設備の技術基準とその解釈上 不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、B種接地工事を施す箇所を区別できるかを問うものです。引っかけの核心は、変圧器の低圧側中性点だけがB種である点にあります。
ここだけ目的が違います。
正解:選択肢4
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> この論点をやさしく解説:D種接地工事はどこまで省略できるのか?4mと8mの線引きは工事ごとに違う
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 適当 | 高圧計器用変成器の二次側電路はD種 |
| 2 | 適当 | 300 V以下の金属ダクトはD種 |
| 3 | 適当 | 300 V以下の金属管はD種(長さ4 m以下などの省略規定あり) |
| 4 | 不適当 | 高圧と低圧を結合する変圧器の低圧側中性点はB種 |
不適当なのは選択肢4です。
接地工事は4種類あり、何を守るかで使い分けます。
| 種類 | 施す箇所 | 目的 |
|---|---|---|
| A種 | 高圧・特別高圧機器の外箱など | 高圧側の感電防止 |
| B種 | 高圧と低圧を結合する変圧器の低圧側の中性点 | 混触したときに低圧側の電圧上昇を抑える |
| C種 | 300 Vを超える低圧機器の外箱など | 感電防止 |
| D種 | 300 V以下の低圧機器の外箱、金属管、金属ダクトなど | 感電防止 |
A種・C種・D種は、いずれも人が触れる金属部の電位を上げないためのものです。目的は同じで、電圧の高さで種類が分かれます。
B種だけが違います。高圧側と低圧側が混触したときに備えるものです。
B種接地工事が守るもの
変圧器の内部で高圧巻線と低圧巻線が触れる(混触)
↓
低圧側に高圧が現れて、家庭の機器に高電圧がかかる
↓
中性点を接地しておけば電圧の上昇を抑えられる
だから接地する場所も機器の外箱ではなく電路そのものです。中性点や、中性点が取れない場合は低圧側の1端子に施します。
選択肢2と3は、どちらも使用電圧が300 V以下なのでD種です。
| 使用電圧 | 金属管・金属ダクトの接地 |
|---|---|
| 300 V以下 | D種 |
| 300 V超 | C種 |
選択肢1の高圧計器用変成器(VT・CT)の二次側は、高圧が二次側へ出てくるおそれに備えて接地します。二次側は低圧なのでD種です。
金属管には省略できる場合があります。乾燥した場所で長さ4 m以下などが代表です。この問題の選択肢3は10 mなので省略できません。
B種接地工事は何のために施すか。
変圧器の内部で高圧巻線と低圧巻線が混触したとき、低圧側の電圧上昇を抑えるためです。ほかの接地工事とは目的が違います。
C種とD種はどう使い分けるか。
使用電圧で分かれます。300 Vを超える低圧はC種、300 V以下はD種です。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月