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令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 No.16を解説、ダンパは振動対策

令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.16は、架空送電線路に取り付けるダンパの目的として適当なものを選ぶ問題です。

この問題のポイント

この問題は、ダンパという語がもつ意味をつかんでいるかを問うものです。ダンパは振動やゆれを抑える部品を指します

選択肢はどれも架線金具の話ですが、目的が違います。

正解:選択肢3(電線の振動を防止する)

> この論点をやさしく解説:アーマロッドとダンパの違いは?架空送電線路の機材の役割を整理

> この論点をやさしく解説:電線の張力を大きくすると振動は防げるか?現象で扱いが逆になる

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 違う 支持点付近の補強はアーマロッドの役割
2 違う 電線相互の接近・接触を防ぐのはスペーサ
3 適当 電線の振動を防止するのがダンパの目的
4 違う 風による騒音の軽減は低騒音電線などで対応する

適当なのは選択肢3です。

選択肢3のポイント(正解の求め方)

架空送電線には、風によって微風振動という細かいゆれが起こります。

微風振動が起きる条件

 毎秒 数メートルの弱い風が電線に直角に当たる
    ↓
 電線の後ろにができ、上下に力が働く
    ↓
 電線が細かく上下に振動し続ける

強い風より弱い風のほうが起こりやすいのが特徴です。渦が規則正しくできるからです。

振動が続くと、支持点のところで電線が繰り返し曲げられます。金属疲労で素線が切れることがあります

ダンパは、この振動のエネルギーを吸収する金具です。おもりを付けて振動の位相をずらし、打ち消します。

架線金具は目的ごとに使い分けます。

金具 目的
ダンパ 微風振動を抑える。振動のエネルギーを吸収する
アーマロッド 支持点付近に巻いて電線を補強する。アークによる損傷も防ぐ
スペーサ 多導体の電線どうしの間隔を保つ

アーマロッドとダンパは、どちらも支持点付近の断線を防ぐという点で目的が近いものです。ただし手段が違います。

2つの違い

 ダンパ    振動そのものを減らす
 アーマロッド 振動があっても電線が耐えるようにする

実際の送電線では両方を併用します。振動を減らしたうえで、支持点も強くしておくという考え方です。

覚え方

  • ダンパ=振動を抑える。名前がそのまま意味を表す
  • アーマロッドは補強、スペーサは間隔の保持
  • 微風振動は弱い風で起きる。強風のときではない

理解度チェック

Q.

微風振動はどんな風のときに起きやすいか。

毎秒数メートルの弱い風が電線に直角に当たるときです。電線の後ろに規則正しい渦ができ、上下方向の力が働きます。

Q.

ダンパとアーマロッドの違いは何か。

ダンパは振動そのものを減らします。アーマロッドは支持点付近に巻いて電線を補強し、振動に耐えられるようにします。

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参考資料

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)問題」「同 正答肢」
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