令和5年度(前期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.17は、架空送配電線路に使用されるがいしに関する記述として、不適当なものを選ぶ問題です。
この問題は、長幹がいしがどんな場所で使われるかを知っているかを問うものです。引っかけの核心は、塩害に強いものを「弱い」と逆にしている点にあります。
形が汚れをためにくいからです。
正解:選択肢2
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | 適当 | 懸垂がいしは使用電圧に応じて必要な個数を連結する |
| 2 | 不適当 | 長幹がいしは塩害に強い。弱いは逆 |
| 3 | 適当 | 耐霧がいしは笠のひだを深くして汚損に強くしたもの |
| 4 | 適当 | ラインポストがいしは鉄構などに直立固定して使う |
不適当なのは選択肢2です。
長幹がいしは、磁器の棒が1本の長い形をしています。懸垂がいしのように何枚も重ねる構造ではありません。
この形が塩害に効きます。
長幹がいしが塩害に強い理由
① 表面がなめらかで塩分がたまりにくい
② 雨で自然に洗い流される
③ つなぎ目の金具が少なく、汚れが残る場所が少ない
そのため海に近い地域や工場地帯で使われます。「塩害に弱い」は逆です。
がいしは、置かれる場所と使い方で選び分けます。
| がいし | 特徴と使い方 |
|---|---|
| 懸垂がいし | 1個ずつ連結できる。使用電圧に応じて個数を増やす |
| 長幹がいし | 棒状の一体形。塩害に強い。汚損の多い地域で使う |
| 耐霧がいし | 笠のひだを深くして沿面距離を長くした。汚損に強い |
| ラインポストがいし | 鉄構などに直立固定して電線を上で支える |
耐霧がいしと長幹がいしは、どちらも汚損対策ですが方向が逆です。
2つの考え方の違い
耐霧がいし ひだを増やして沿面距離を長くする
長幹がいし でこぼこを減らして汚れをためない
懸垂がいしは、連結する個数で耐えられる電圧が変わります。電圧が高い線路ほど数が多くなります。
個数を増やせば済むので、同じ形のがいしを幅広い電圧に使えます。これが懸垂がいしの利点です。
長幹がいしが汚損に強いのはなぜか。
棒状で表面がなめらかなため塩分や汚れがたまりにくく、雨で自然に洗い流されるからです。つなぎ目の金具も少ないです。
懸垂がいしの個数は何で決まるか。
使用電圧です。電圧が高いほど連結する個数が増えます。汚損の多い地域ではさらに増やすこともあります。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月