令和5年度(後期)2級電気工事施工管理技士 第一次検定 No.64は、特定エネルギー消費機器(トップランナー制度の対象品目)として、「省エネ法」上、定められていないものを選ぶ問題です。政令・省令により適用を除外された機器は除かれています。
この問題は、エネルギーを消費する機器かどうかを分かっているかを問うものです。引っかけの核心は、受変電設備に並んで置かれる機器を混ぜている点にあります。
進相コンデンサは力率を直す機器で、エネルギーを消費して仕事をする機器ではありません。
正解:選択肢4
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| 選択肢 | 機器 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 1 | 変圧器 | 定められている | 鉄損・銅損を減らす目標が定められている |
| 2 | 交流電動機 | 定められている | 産業用の消費電力が大きく、効率の目標がある |
| 3 | 電気温水機器 | 定められている | ヒートポンプ給湯機など。家庭の消費が大きい |
| 4 | 高圧進相コンデンサ | 定められていない | 力率を改善する機器。エネルギーを消費して仕事をしない |
定められていないのは選択肢4です。
トップランナー制度は、出回っている製品のうち最も効率の良いものを基準にする仕組みです。
トップランナー制度の考え方
その時点で最も効率の良い製品を調べる
↓
技術の進歩の見込みを加えて目標基準値を決める
↓
目標年度までに、出荷する製品の平均で達成させる
↓
市場全体の効率が底上げされる
この仕組みが成り立つには、エネルギー消費効率を数字で表せる必要があります。
進相コンデンサが外れる理由
進相コンデンサは無効電力を供給する機器
↓
入れた電力を光や熱や動力に変えるわけではない
↓
「入力に対する出力」という効率を決められない
↓
目標基準値を定める対象にならない
力率改善そのものは省エネにつながりますが、機器の効率を上げる話とは別になります。
| 機器 | エネルギーの流れ | 効率で測れるか |
|---|---|---|
| 変圧器 | 電力→電力(損失あり) | 損失の小ささで測れる |
| 交流電動機 | 電力→動力 | 測れる |
| 電気温水機器 | 電力→熱(湯) | 測れる |
| 進相コンデンサ | 無効電力を出す | 測れない |
選択肢1の変圧器は、電気工事に近い品目です。
変圧器の省エネが効く理由
受変電設備の変圧器は24時間つながっている
↓
負荷が無いときも鉄損が出続ける
↓
年間で積み上げると大きな量になる
↓
効率の良い変圧器に替えると、そのぶん減る
電気工事施工管理の立場では、機器を選ぶときにトップランナー基準を満たすものを選ぶことになります。
トップランナー制度はどうやって目標を決めるか。
その時点で最も効率の良い製品を調べ、技術の進歩の見込みを加えて目標基準値を決めます。目標年度までに出荷製品の平均で達成させます。
高圧進相コンデンサが対象品目にならないのはなぜか。
無効電力を供給して力率を改善する機器で、入れた電力を光や熱や動力に変えるわけではないためです。入力に対する出力という効率を決められません。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年9月